ライノセラスを使っていると、いろいろとまあ、あれができたら、とか、これができたら。…とか思うことも少なくない。
…だろう。
たとえばだが、サーフェスの垂直方向(ライノではこれを「法線方向」という云い方をする)に、サーフェス上の曲線を立ち上げてサーフェス化することができたら便利だな…と思い、別々の計算方法をする二つのコマンドを新しいウルティマの新バージョンに採用した。
…のだが、よく見てみると同じようなコマンドがライノにもいつの間にか追加されている。
大体まあ、みんな、考えることは同じである。(笑)
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上の画像はライノセラスの「曲線をサーフェス法線方向に押し出し」コマンドを使ってサーフェスを立ち上げているところだが、ウルティマの二つのコマンドでも、大体似たような結果にはなる。(但し、ウルティマのコマンドは二つとも元のサーフェスおよび、そのオフセットサーフェスをトリムするのが目的なので、デフォルトで、元の曲線の両方向にサーフェスを立ち上げるところが異なるが…)
まあでも、上の画像のような比較的整ったキレイなサーフェスならいいのだが、ワタシが普段"EVANCE RRAP"などの開発でサンプルに使っているようなガタガタで複雑なサーフェスでやってみると…。
黄色い線は、"EVNACE Ultima Decade"にやはり新搭載された"MakeCuttingCurve"という、上から見た最大幅のところの曲線を自動抽出するというコマンドで作った曲線である。
この曲線にガタガタで複雑なサーフェス上でそれぞれのコマンドをかけてみると、こういう結果になった。見づらいので、ベースのサーフェスをどけてみると…
こんなかんじである。…
ライノの「曲線をサーフェス法線方向に押し出し」コマンドは、いったいどういう計算をさせているのだろう。(笑)
ぐちゃぐちゃなポリサーフェスになってしまった。
そもそも、元の曲線のないところにも妙なサーフェスができてしまっている。
おそらくは、こんなガタガタで複雑なサーフェスは、想定していなかっただろうことが推察されるわけである。
でも、可変的にサーフェスの幅を変えられるので、そういう用途ではきっと、便利だろうと思う。(初めからそれがしたいなら、ワタシなら違うコマンドを使うけどね。…)
まあ、このように、似たようなコマンドでも、設計思想が異なると条件によっては、全く違う結果になるということで、どれが良くてどれが悪いということでもなく、ケースバイケースで使い分けるというのが賢明なやり方である。
そして、選択肢は、多ければ多いほどいい。
コマンドが多すぎて、ワケワカメで使いこなせないという、オペレーション・レベルの低い人以外なら。…という条件付きではあるけれども。
おっと、大事なこと言うのを忘れていたのである。
ライノのコマンドはサーフェス上のみでしか作動しないが、エヴァンスの2つのコマンドはポリサーフェス上でも同じように、作動するのだ。!