2012年12月25日、クリスマスの夜。
もう七時過ぎ、外は真っ暗になっていたと思います。
目が覚めて、一番初めに目に映ったのがまりさんの顔でした。
「手術、上手くいったよ!」
まりさんは、笑顔でこう言ってくれました。
(良かった!手術は成功したみたいだ。)
手術が中断されたという報告を受けることも、十分に可能性はありました。
その時点で恐らく僕の人生は、終焉を迎えることになったと思います。
首の皮一枚繋がりました。
当然ながら、手術が始まってから終了するまでの記憶は一切ありません。
長時間眠っていたにもかかわらず、(10時間以上)目が覚めた瞬間は、ほんの数分の短い時間に感じました。
ものの五分、十分くらいにです。
例えば数日、更には数ヶ月意識がない状態から、突然目を覚ます。
そんなことが稀にあると思いますが、彼らもほんの数分の出来事だと感じているのでしょうか?
なんとも不思議で神秘的な、時を越えた感覚を体験することになりました。
幸いにも大きい癌細胞は内部で破裂していて、お腹には、ばら撒かれてはいませんでした。
そして、癌細胞全てを取り切ってくれました。
取れないだろうと思われた、小さな腫瘍も取り切ってもらえたのです。
身体の状態が思ったより良かったみたいで、ついていたのだと思います。
予想通り、10時間以上にも及ぶ大変な手術だったみたいです。
意識が朦朧とする中のとりあえずの安堵感。
S先生と家族の和やかな表情が、一層僕に安心感を与えてくれました。
S先生、本当にありがとうございます。
助手のみなさんも長時間、本当にありがとうございました。
まりさんの知人の方々が、レイキを送ってくれていたことも後に聞いています。
僕の身体がより良い状態に保たれ、長時間の手術にも耐えることができたのです。
みなさんの力強い応援のおかげで、手術は大成功に終わったのだと思います。
本当にありがとうございました。
僕には二人の子供がいます。
当時、高校生のお姉ちゃんと中学生の弟くんです。
病気が発覚したとき、弟くんがまりさんにこう言ったそうです。
『俺の肝臓父さんにくれてやるよ』
目頭が熱くなる思いだったのですが、家族からもらった力は途轍もなく大きいものがありました。
弟くんに相当に気合いを入れてもらいました。
咄嗟に出たであろう言葉とはいえ、自分がその立場に立たされたら果たして父親に同じ言葉を言えただろうか。。。
今まで弟くんとこの話しをしたことは一度もありませんが、弟くんの寝顔を見ていると時々このエピソードを思いだします。
まりさん、お姉ちゃん、弟くん、どうもありがとう。
【いと高きところに、栄光が、神にあるように 。地の上に平和が、御心に、かなう人々にあるように】
ールカ2章14節ー
ハッピークリスマス🎄