よくブランドの販売員をしているというと、高確率で「金遣いが荒そう」と言われます(真顔)
実際、ブランドイメージの体現のために美容費は削れませんし、普通のOLさんと比べると出ていく金額は大きいと思います。
そもそも販売という仕事を選んでいる時点で、キラキラした世界観やお買い物自体が好きな人がほとんど。
私も若かりし頃は高い洋服やバッグ、ジュエリーなどの背伸びしたお買い物が大好きでした。
でも、そのうち気づいたんです。
物を買うことで得られる幸せは総じて一時的である、ということに。
私が買い物をする上で大切にしているのが、ブランドの商品と自分のライフスタイルがマッチしているかといった点です。
例えば、今大人気のエルメス。
アイコンバッグのバーキンは一番安いものでも150万前後。
生産数が少なく、一見さんでは買えない希少性も魅力となり、エルメスの店舗をパトロールのように何度も訪れる「エルパト」に精を出す方も多いとか。
職業柄ブランドの成り立ちや歴史を調べるのが好きな私ですが、エルメスは元来ナポレオンやロシア皇帝を顧客に抱えていたり、ブランドイメージの低下を防ぐためにライセンスビジネスや買収にも否定的だったり、ラグジュアリーブランド界においても格別の存在感を放っています。
百貨店に勤めていいるとバーキンやケリー、ピコタンなどお持ちの方をよくお見かけしますが、本当にすてきに持ちこなしていらっしゃる方とそうでない方とがいらっしゃるんですね。
前者はお召し物、身のこなしに非常に品があり、どこをとっても格上の雰囲気がある方。
おそらくこういった方は外商や担当さんなどを経由して商品を購入されいる可能性も高く、ブラックカード保有者だったり、ご自宅にはお手伝いさんがいたりするんですよね。
対して後者はバッグとお召し物や身のこなしにギャップがあり、成金感が拭えない方。
単純にコーディネートのセンスによるものもあるかと思いますが、どこかバッグに負けているというか、言語化するのが非常に難しいのですが、そういった印象を受けることが多いです。
どちらもエルメスユーザーであり、すてきなバッグをお持ちであることには変わりないですが、私がすてきだな…♡と思うのは圧倒的に前者。
ご自身のライフスタイルとブランドや商品の世界観がマッチングしてこそ、その方の魅力が的確に伝わるのです。
こういったケースをたくさん見ることで、私は無理をした買い物をすることがなくなりました。
もっとすてきな自分になりたい!といった向上心を持つことはとてもすばらしいことです。
でも、ものを通して得られる幸福感は一時的なものだし、それよりも人間的魅力を高めること(=経験)にお金を使うことの方が有意義だと私は感じています。
私は仕事中、時たまお会いする天上人のような気品のあるマダムになるのが密かな夢。
そのころにはエルメスが似合う女性になっていたいなぁと、思いを馳せるのでした^^
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