(レビュー中巻より転載)

本書はあらゆる生活習慣病(成人病)の発生と動物性タンパク質が
密接に関与しているかが記されています。
その研究結果たるものは膨大な量です。
私は途中で気分が悪くなりページをめくる手が遅くなりました。
なぜなら私自身少し前まで同じ食生活をしていたからです。
今でもスーパーに行けば肉類、牛乳etcを人々は当然のごとく買い求めています。
しかし本書の読後はそうはいかないでしょう…。

キャンベル博士の提唱する【プラントベースでホールフードの食事】
の具体的な解説まではこの中巻では至っていません。
植物性タンパク質中心の食事を推奨すると云うことは
畜産農家、酪農農家、食品業界などなどたくさんの軋轢がともなうでしょう。。
しかし自分及び愛する人、ひいては人類の命に関わる重大なことです。
現実から目をそらさず真実だけを直視してほしい…そう願います。

著者は、心臓病、肥満、糖尿病などの生活習慣病の究極の予防・治療法は
プラントベースでホールフードの食事であることを、多くの確かな研究から明らかにしている。

三代にわたって乳ガンを持つ家系の母親が、初潮間近の娘の乳ガンリスクを心配し、
乳ガンになる前の乳房を手術で切除することについて、著者に助言を求めてきた。
その母親は、遺伝子だけに注目し、食べ物も乳ガンにとって重要な要素であることに気づいていなかった。

一般に誤解されているが、遺伝子異常を原因とする乳ガン発症は、わずか数%の過ぎない。
ほとんどは動物性食品と精製炭水化物食品の多い食事により、大量の女性ホルモンにさらされ、
コレステロールのレベルが高まることによる発癌だ。
また、大腸ガン、前立腺ガン、などのガン発症に食事がどう関わるかを述べ、
種々の自己免疫疾患についても、欧米型の食事がその原因であることを、
多くの研究成果を用いて示している。
 
著者は、種々の確かな研究結果に基づいて、健康と食事についての一般常識を覆す。
健康のために、プラントベースでホールフードの食事を推奨している。
しかし、現実には真実の情報が多くの偽情報により隠蔽されている。
その実情については、続く下巻が楽しみだ。

上巻に引き続き即購入。
この本は、「リコピンが健康にいい」といった類の健康本ではない。
また、人体内の化学反応を解き明かして健康を論じるものでもない。
膨大な統計調査により得られた真実を示すものだ。

中巻では、心臓病、肥満、糖尿病、ガンといった個々の病について触れ、
それらは「プラントベース、ホールフードの食」へと帰結していく。

この本を手にすれば、ヒトにとって適切な「食」の在り方のみならず、
未だ人体の全てを解明しきれていない科学とそれに基づく栄養学の狭量さ
対処医学のみで「病気にならない」ことを追求しない現代医療のおかしさ
といった、多くのことに気づくだろう。

まだ下巻が発刊されていないが、真実の扉は目の前にある。
開くかどうかは貴方次第だ。

動物実験 チャイナプロジェクトから、過去の研究の掘り起こしに視点を移した著者は、
動物性タンパク質の有害性という自らの結論を支持する研究結果の多さに圧倒される。

プラントベースでホールフードの食事は、心臓病、糖尿病、ガン、自己免疫疾患、
骨粗しょう症など多くの病気を予防するどころか治療する。

それなのに、心臓病では多大な医療費をかけて、結局期待はずれに終わるバイパス手術など
テクノロジー治療に重点が置かれ、糖尿病ではやはり莫大な医療費をかけて、
生涯続けなければならないインスリン投与が行われている。乳ガンでは、
遺伝性が過剰にアピールされて、不安に駆られた人々が、予防的に乳房を切除してしまったりする。

自己免疫疾患と骨粗しょう症では、牛乳の摂取が罹患率を高めるという疫学調査の結果がでて、
その作用メカニズムまで明らかにされているにもかかわらず、自己免疫疾患の1型糖尿病でようやく、遺伝的リスクのある子供に粉ミルクを与えないようにという指針が出されただけで、いまだに骨粗しょう症予防には牛乳の摂取が勧められている。

多くの人が間違った思い込みのために多大な犠牲を払っている。

牛乳の摂取が返って、骨粗しょう症をまねくという記述には唖然としてしまった。
私は牛乳が嫌いだ。でも骨のために乳製品をとらなくてはということで、
チーズやヨーグルトの摂取に努めてきたのに。
私たちは生きていく上で絶対必要な情報が、公表されない世界に住んでいる。
この世界の本質を見極めたうえで、必要な情報を得る努力を怠ってはならない。
その努力が私たちの命を守る。

下巻が楽しみです。

あらゆる病気の研究結果をわかりやすく解説してくれているので紹介しきれません
本書で取り上げられている主な病気
心臓病、脳卒中、糖尿病、ガン、多発性硬化症、骨粗鬆症、尿路結石、黄班変性症、
白内障、認知症、アルツハイマー病、などなど
個人的に気になった項目1点のみ少し抜粋します。

●「牛乳は危険な食品」を裏付ける研究

~前半大幅に省略してます~

食習慣と「1型糖尿病」に関する初期の情報は素晴らしいもので、
次の二点において大きな一歩を踏み出した。
・1994年、「糖尿病が多く見られる家系では、
生まれて二年間は幼児に粉ミルクを与えないように」と米国小児科学会が強く要請した。
・食習慣とライフスタイルの観察で「1型糖尿病」の発病を明らかにすることができるかどうかを見るため、「前向き研究」(特定の人々を将来にわたって追跡する種類の研究)を展開させた。(*19)

こうした研究のうち、よく知られているものが、フィンランドで進行中だ。
1980年代(*15)後半と、1990年代半ば(*35)に開始された2つの研究だ。

最初の研究は、「牛乳の摂取は1型糖尿病のリスクを5~6倍増加させる」ことを示していた。(*36)

一方、2つ目の研究からは、「牛乳は以前存在していたものに加えて、
少なくとも3~4個の抗体を増加させる」ということがわかった。(*35)

別の研究からは、母乳で育った赤ちゃんに比べ、「乳児用粉ミルク」で育った赤ちゃんは、
もう1つの牛乳タンパクである「βカゼイン」に対する「抗体」がかなり高くなっていることが判明した。(*37)

また、「1型糖尿病」の子供もまた、この「抗体」のレベルが高かったことをこの研究は明らかにしている。

要するに、これらの研究結果は「特に遺伝的に過敏な子供にとって、牛乳は危険な食品である」ことをはっきり裏付けているのである。

●「牛乳否定」すりかえのための論争
ある朝、新聞の一面の見出しいっぱいに、「牛乳は1型糖尿病の致命的な原因である可能性が高い」と書かれていたとしたら、いったいどうなるか想像できるだろうか。

反響はあまりにも大きく、経済的にショックも大きすぎるため、証拠云々にかかわらず、
このようなことが現実化することは当分ありえないだろう。



新しい考えを抑えつけ、建設的な研究を妨げ、人々を混乱させ、
公の見解をたわごとに変えてしまうために「論争」を利用するグループも存在する。
経済的あるいは社会的不安を引き起こすことになるような研究結果が公表された場合、
その信憑性を失わせる手段として、「論争」を利用することは、むしろ科学にとって罪悪といえよう。

~大幅に省略~

ヒトの母乳は乳幼児にとって、完璧な食べ物だ。従って、母親にとって最もあるまじき行為の1つが、母乳の代わりに、「牛のお乳」(牛乳、乳児用粉ミルク)を利用することである。

●文献が証明する「乳製品と前立腺ガンの関係」より一言抜粋。

完璧な証拠によって「乳製品や肉を摂取することは前立腺ガンの重大な危険因子となる」
という結論に導かれた、ということである。

上巻より内容・情報量ともにパワーアップしていてとても面白いです。
下巻がすごく楽しみです。

中巻では、様々な病気が、食事が原因で起こっているということを、
たくさんの論文の裏付けのもと、疑いようのない事実として伝えてくれます。

世間では知られていない衝撃的な内容で、読んで本当によかったと思います。
「フィットフォーライフ」と合わせて、食事に対する基本的な考え方がしっかり身につきました。
悪い食事をせず、よい食事をすれば、病気になりにくいことは当たり前のことですが、
精神疾患や、自己免疫疾患、その他、もろもろ、これ程までにたくさんの病気が食事によって起こるとは思いませんでした。

著者の裏付けのある客観的な表現は、信頼できると思います。

実際に、野菜中心の食事に変えましたが、1週間も実践すれば、随分体調が変わり、快適です。

”たとえ発ガン性物質を摂取(発生)しても、たんぱく質の摂取量が一定以下であればガンにならない”という結論を、中国を対象とした史上最大規模の免疫学調査によって導いたというストーリーです。下巻では主にプラントベースのホールフードの効用について書かれています。

(1)動物性たんぱく質(肉・魚・乳製品)と油脂類の摂取があらゆる病気のもとであり、
0%摂取  が最も最適である。

(2)食事における、プラントベース(植物系)のホールフード(皮など丸ごと、生)の割合を   100%により近づけることにより、消化に費やすエネルギーを抑え、体の浄化(デトックス)に  エネルギーを使うことができる。

 予断ですが、私は、関係する書籍を何回も読んで食事・運動の回数や内容について、
2年ほど試行錯誤を重ね結果、今では心の安寧を感じる毎日を過ごしています。

「起床後(6時までに)歯を磨き、水をのむ。朝日を浴びながら75分ランニングをしシャワー。
朝、昼は食べずに仕事に集中することを利用してプチ断食を行い、帰宅後、湯船につかりながら腸揉みと水含みをする。そして待ちに待った食事は生の胡瓜(たまににりんご)をかじることから。レタスやのりで煮物や豆類、海藻類を巻いたり、野菜を味噌汁につけたりしてをおもいっきり食べる。しめに蒸した人参、南瓜、薩摩芋を食べて、2~3時間ゆっくりして0時には寝る」これが私なりに行き着いた、多少嫌なことがあってもただ生きているだけで幸せだな、と思える究極のライフスタイルです。

マクガバン・レポート上巻では中国で
大規模に行った
“チャイナ・レポート”
を元に世界各国での健康調査結果を
報告していました。

中巻ではそれぞれの成人病について
先進国の人々が悩み、苦しんでいる
心臓病、糖尿病、肥満、骨粗鬆症、ガン、
自己免疫疾患などがどのような食生活から
起こるかを検証しています。
ここで着目すべきはこれらの病気が
先進国とか、食が豊かになった国で多発している
ということではないでしょうか。
生活が豊かになると日常の夢はおいしい肉を
食べたい・・・というワンパターンの嗜好が
あります。
中国では富裕層が増えることでアメリカ型の
ハンバーグに憧れ、ビーフ・ステーキを食べる
ことで、自分のライフスタイルの向上とする
傾向が顕著です。

で、それぞれの5大成人病の原因調査や
手術の方法、成果などが具体的に報告されて
います。
私はここで、思い出すことがあります。
『このバイパス手術を行うと、このあとの
後遺症として、少しボケます。』
親がこの手術を受ける時にこういわれた
ことを納得できないでいたのですが、
ここで解明していました。
手術中に心臓周辺の血管が留め具で閉じられる
時にプラークが内壁から剥がれ落ち、この破片が
脳に運ばれ。『ミニ脳卒中』を起こすのだそうです。

これら成人病には良い薬もより高度の手術も
行われるようになりましたが、こういった病気は
たとえ致命的ではないにしても、高齢になった
時に、私たちにかなりの負担を強いる病気です。
クオリティ・オブ・ライフ生活の質が着実に
低下するとこの本では警告しています。

血中コレステロール値が高いと心臓病との強力な相関関係があり、
動物性たんぱく質の摂取量の過多が影響しているそうで、乳癌、大腸癌、前立腺癌、糖尿病、自己免疫疾患等も同じように相関関係があると述べている。中でも、牛乳や乳製品の影響などがこれらの疾病と強力な相関関係があるそうです。面白い事に、骨粗鬆症によいとされている牛乳の摂取量が世界一多い米国の女性が骨折する率が一番高いとは、驚きの事実として紹介されています。更年期障害などに使われるホルモン療法や環境ホルモンにも話が及んでいます。

また、研究も解決されていない未知の部分は常に存在する事から、些細な未解決箇所を採り上げて、全体の考え方が間違っていると反論するのはおかしいし、研究結果が公表された場合、その信憑性を失わせる手段として論争を利用する事は、むしろ科学にとって罪悪といえる。という著者の意見には共感を覚えました。周りの色々な事象を見ると、相手を陥れる為に手段を尽くしている様に思えることが多いからです。

自分の今までの生活を見ると、よくないと書かれている食生活の通りに摂取してきたように思います。そして、コレステロール値が高くなっている現状を見ると、プラントベースのホール食事をして自分の体がどう変化して行くのか、試す価値はあると思いました。それぞれ、重い疾病なので知識としても一度読んで見る必要があると思いました。


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