エレキとリチウムのバランス | エレキ専用リチウムイオンバッテリー「EV-CUBE」の部屋

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次世代バッテリー、エレキ専用リチウムイオンバッテリー「EV-CUBE」のブログです。
前職のモーターガイドスタッフの経験を活かして、リチウムイオンバッテリーの開発、普及に努めていきます☆

こんにちは!


挨拶が遅れましたが、本年もどうぞよろしくお願いします。


新年始まって早々、震災や飛行機事故など痛ましいことが連続しました。


被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。



さて今回は「エレキとリチウムのバランス」という話をしたいと思います。


もうちょっと具体的に言うと「エレトリックモーターの仕様とリチウムイオンバッテリーの仕様とのバランス(調和)」という内容です。


結論から言うと下記の2つが重要になってきます。



①使用するエレキの適正範囲内の電圧と出力を把握すること


②エレキに負担をかけない使い方をする



まず①について


これは以前のブログの『仕様、設計や特徴について② *EV-CUBEの電圧』での内容の重複にもなりますが、


エレキのスペックを確認し、適正範囲内の電圧で使用する必要があります


当たり前と言えば当たり前のことですが、実際ほとんどの方がエレキの適正電圧範囲とリチウムイオンバッテリーの電圧範囲を把握せずに使用しているケースが多いように感じます。


どういうことかというと、例えばモーターガイドTR82Vを使用するとして、このエレキは24V仕様なので、24Vのリチウムと組み合わせます。


ここで注意すべき点は、TR82Vとはじめとする多くのエレキはボイジャーバッテリーを代表される「鉛バッテリー」の電圧に合わせて設計されております。


ではボイジャーバッテリーの満充電時の電圧はいくらかかというと約25.2V~25.6V。(*12Vを2台直列繋ぎでの電圧です)


26Vいくかいかないかの電圧です。


なのでこの電圧に合わせる必要があるのです。


しかしながら市場に出ているいくつかのリチウムイオンバッテリーは表記には24Vと書いてあるが、実際は満充電にすると29V〜30Vくらいになるものが見られます


当然、満充電が29Vを超えるのでエレキと接続して運転すると、モーターの回転が上がり「スゲー、めっちゃスピード上がった!」と感じます。


ご察しの通りこれは正常ではありませんし、明らかにエレキとバッテリーのバランスが良くない状態です


ここ近年、リチウムイオンバッテリーを導入して新品のエレキをいきなり焼かした!なんていうトラブルの話を耳にします。


なぜこんなトラブルが出るかというと、やはりそれはその購入したリチウムイオンバッテリーの電圧がそのエレキの適正電圧範囲を超えて高すぎることが原因です


このトラブルケースでいうとこの購入されたリチウムの基準電圧が高すぎるのが問題なのです


モーターガイドツアーモデルやミンコタのフォルトレックスなどの従来のブラシタイプのエレキは適切ではないので注意が必要です


ただしガーミンのフォースやローランスのゴーストといったブラシレスタイプのエレキに関しては基準電圧が高いリチウムでも対応できているようです。

(*はっきりと断定できませんので気になる方はメーカーへ問い合わせてみてください)


自分が使用するエレキとリチウムイオンバッテリーのスペックを確認し、適正電圧内範囲で使用することは非常に重要です。


EV-CUBE、その他のリチウムイオンバッテリーの電圧について、詳しい内容は下記のブログをご覧ください。

https://ameblo.jp/ev-cube/entry-12793992414.html?frm=theme



EV-CUBEのリチウムイオンバッテリーの電圧は上記のブログでも書いてある通り、満充電時の時でも電圧が高くなりすぎないように設計しております


EV-CUBEを開発していた時に直面した問題の1つが、この電圧範囲の調整。


リチウムの特性(パワー)はすごいのですが、肝心のエレキが壊れては意味がない。


なので電圧範囲にはこだわりました。


テストを繰り返し改良を重ね調整し、ようやく適正範囲の電圧仕様にすることができました。



続いて②について


②関しては「エレキ&リチウムの組み合わせをした時の注意すべきこと」と置き換えてもいいでしょう。


エレキの運転時にはそもそも注意すべき点がいくつかありますが、


ハイバイパス(MAXスピード)での走行を長時間連続運転などを繰り返すなどすると、リチウムバッテリーでも鉛バッテリーでも故障する可能性があります。


この故障の原因としては負荷をかけ過ぎたことによる配線やブラシの焼けが大半であり、最悪の場合基盤やアマチュア(モーター本体)も焼けてしまうこともあります。


ブラシ焼けの1例、ブラシの導線部が金色に焼けています


エレキは元々ポイントで静かにアプローチするため作られたものなので、高速運転による大移動での使用はNGなのです。


逆を言えば、日本のようにエレキしか使えないフィールド、いわゆる「エレキフィールド」が特殊と言えるでしょう。


元々エレキ自体がアメリカのバスフィッシングシーンに合わせて作られていますので、エレキ単体で高速で大移動するなんてことはありません。


必ずエンジンを使って大移動しますから。


なので、本体のエレキの使い方を考えると低速での運転が基本


モーターガイドスタッフ時代にユーザー様にお伝えしていたのが「もし高速運転5分したら5分休憩してくだい」というアドバイス。


ハイバイパスやダイヤルの7以上の高速スピードを5分以上連続運転するのはブラシ焼けや配線焼けの原因になります。


車で言うところのレーシングカー的な使い方になりますので。


もしそういう使い方がされるのであれば、しょっちゅうメンテナンスが必要です。


レーシングカーは常にメンテナンスが必要、それと一緒ですね。

(*普通の使い方している人でも、エレキは年に1回のメンテナンスをお勧めします)


上記のことを踏まえた上で、リチウムイオンバッテリーを使用するときに気をつけていただきたいことが、


リチウムの特性として残量が減っても電圧降下が鉛バッテリーと比べると遥かに緩やかなのでパワーが落ちにくいこと。


ついつい高速で連続運転しがちになるので注意が必要です。


まとめるとエレキもリチウムも末長くトラブル無く使いたいのあれば、


エレキとリチウムイオンバッテリーとのバランス(調和)のとれた使い方が大事です。


以上、「エレキとリチウムのバランス」の話でした。



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