仕様、設計や特徴について② *EV-CUBEの電圧 | エレキ専用リチウムイオンバッテリー「EV-CUBE」の部屋

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次世代バッテリー、エレキ専用リチウムイオンバッテリー「EV-CUBE」のブログです。
前職のモーターガイドスタッフの経験を活かして、リチウムイオンバッテリーの開発、普及に努めていきます☆

今回はEV-CUBEの電圧について。


EV-CUBEの電圧はエレトリックモーターに負荷がかかり過ぎないように調整された仕様になっています。

どういうことか?

皆さんはリチウムバッテリーを選ぶ際にまず電圧を確認すると思います。

例えば

モーターガイドツアーモデル 82ポンド →24V仕様



この場合当然24Vのリチウムバッテリーを選ぶと思います。

ただバッテリー自体は実は24Vの一定ではないのです。

ほとんどのバッテリーは満充電の時の電圧が25Vを超えます。

そして容量が減るにつれて電圧も下がり、20Vを切ってくるとパワーが落ち、動かなくなります。


エレキには適正電圧があり、この適正電圧を大きく超えた電圧で使用すると、

モーター内のブラシが焼けたり、配線が焼けたり、基盤が故障したり、最悪モーター自体が真っ黒になって焼け焦げることも。

なので適正な電圧でエレキを使用することは重要なことなのです。



先ほども書きましたが、バッテリー(リチウムも鉛も)は満充電の時と容量が減った時では電圧が違います。

例えばボイジャーバッテリーの満充電時は約12.8V。

24Vで使用するときは(2発接続して使用すると)約25.6V。

(バッテリーの個体差、環境下によって違いがあるので必ずこの電圧とは限りません)

そこからエレキを回したり魚探を使ったりすると容量が減るにつれて電圧が徐々に下がっていくわけです。



現在世に出ているエレキのほとんどがこのボイジャーバッテリーなどの鉛バッテリーの電圧に合わせた仕様になっています。

しかしながらリチウムイオンバッテリーの電圧はどうでしょうか。

私の知る限り、かなり満充電時の時の電圧が高いリチウムイオンバッテリーの製品が多いように思います。

ものによっては満充電時の電圧が29Vを超えるものや、36V仕様のものに至っては40Vを超えるものもあります。

このような高電圧仕様のリチウムでエレキ使用したらどうなるか?

当然ながらエレキの各箇所に負担がかかり、結果的にブラシが焼けたり、配線が焼けたり、モーターが焼けたりします。

そういうリチウムを使用して使用1回目でいきなりペダルの裏側の基盤が焼けたという報告も何例か聞いています。


電圧が高かったらパワーが上がって良いじゃないか、と思われるかもしれませんがこれはエレキのトラブルを招く仕様でしかありません。

そのリチウムの電圧がエレキの適正電圧であれば良いのですが、

世に出ているリチウムイオンバッテリーのほとんどのものが、過剰なくらいオーバーな電圧であることが多いように感じます。

*例えば24Vだと→満充電時29V〜30V、36Vだと→39V〜40Vなど

↑これだと明らかにオーバー過ぎる電圧です。


一方EV-CUBEの電圧はどうでしょうか。

下記にそれぞれ機種ごとの電圧をまとめました。


EV-CUBE 12V-150A

容量100%→12.6V前後

容量0%→10.0V前後


EV-CUBE 14.8V-100A

容量100%→16.8V前後

容量0%→11.0V前後


EV-CUBE 24V-75A

容量100%→25.2V前後

容量0%→20.0V前後


EV-CUBE 36V-70A

容量100%→37.2V前後

容量0%→30V前後


現行24V-75Aモデルの満充電(容量100%)の電圧

*EV-CUBEは全機種に「バッテリー残量」と「電圧数値」がわかるパラメーターインジケーターが標準でついております。


EV-CUBEの電圧範囲を見ると全体的にちょっと低め?ではないのかと思われる方もいると思います。

ですが実際にフィールドに出て運転してみると分かりますが、体感的にはスピードが落ちた、パワー不足という感じはしません。


実はEV-CUBEの開発で最も難しかったものの一つにこの「適正電圧」でした。

鉛のバッテリーとリチウムとでは電気の性質が全く異なります。

なので鉛のバッテリーの感覚でリチウムの電圧を設定するとかなりオーバーな電圧になることがわかりました。


基準電圧をいくらにしたらエレキに適正な電圧になるか?

エレキに負荷がかかり過ぎない電圧にするにはどうすればいいか?


これらの問題をクリアするために基準電圧設計を試行錯誤し、実際にフィールドでテストを繰り返しました。

エレキのことを一番知る自分だからこそ、適正で安心できる電圧にこだわりました。

(*もともと私がモーターガイドのスタッフを11年務めていたので、エレキの仕様に関してはよく知っています)

エレキ専用リチウムイオンバッテリーを自信を持って謳っているのも、こうした開発ストーリーがあるからなのです。

エレキのことを本当によく知っているのであれば、高電圧になるようなリチウムの仕様には絶対にしません。

ここに他社とは違うEV-CUBEの強みと特徴があると思います。

この内容は動画のEV-CUBEチャンネルにもアップしようかと思っています。




次回のブログでも仕様や特徴についての記事をあげようと思います。

ではまた。