自給率計算の方法について前に書いたが、もう一つ気になることが出てきた。
日本のカロリーベース自給率40%というのが、供給されたカロリーの中の日本での生産カロリーのことだというのは、最初の前提です。
もしかしたらものすごい頭の悪いことを言っているかもしれない。
で、カロリーのこと。
世界比較をしたら、先進国では日本はビリ。オーストラリアは237%ですね。
えーっと・・・。
どうやったら237%という数字になるんだろう。
「日本の食料自給率100%をめざす」なぜ200%を目指すではないのか、という疑問もあるし。
もう一回式を確かめてみよう。
出展:農林水産省
消費量分の国内分でしょう?
これってどうやったら100%を超えるの?
だって200%って単純に考えたら「私たちが一日に食べる分の2倍国産品が入ってます」という意味になってしまう。
日本及び各国のカロリーベースの食料自給率推移
そうか、輸出分も計算するようになっているのか・・・。
え、だとすると農産物を作れば作った分だけ高くなるってことだよな・・・。
それってカロリー関係なくない?
ああそうか、だから外国ではカロリーベースの自給率が測定されていないんだ。
カロリーベースにすると、輸入と輸出に左右されてしまう。それ以外の数字の変化で経済構造や消費構造など、あまり意味のある分析ができなくなってしまう。
うむ、だとしたら一番手っ取り早いのは米を二倍くらいに増産して輸出することだね。
米の自給率が10%減ると2.4%減るらしいから(シンプソン『これでいいのか日本の食糧』より)、二倍にしたら24%くらい(テキトー)自給率が上がる。米価など知りません。
200%とかはさすがに現実的じゃないってことだろうなぁ。(100%でも無理なんだけれども)
いや、待てよ・・・。それじゃ自給率向上の根拠になっている「食の安全」がなにも解決できないじゃん。数字ではあがっても、消費構造が何も変化しないんだから。
あれ、それって輸入に頼らないで5%上がっても同じではないでしょうか?いや、10%でも。
だって自給率が50%になっても依然半分は外国からの輸入に頼るわけでしょう。
いまより少し輸入食品が減ったところで全部無くなるわけでなし、おんなじような問題は起こるはずです。
それにこれは国内で問題が起こったときにどうするのでしょう?
外国産の食品が多くなることで安心が無くなる、というのは自給率向上派の前提といってもよい論理です。
日本人の国産信奉は根強いですが、これは本当なんでしょうか?。
「国産は安心」「外国産は不安」というのは、あまり根拠はないけれど日本人に浸透しています。
国産の食品が外国産の食品よりも価格が高いことを「国産プレミアム」といいます。
それは、価格が外国産の二倍もするような食品でも国産であれば「安心だ」ということで、消費者が求めるからです。
だからこそ、外国産の牛を国産と偽るスーパーや、ミートホープのような企業が出てきます。
その利益は法を破ってでも魅力のあるものだったのでしょう。
しかし、偽装をするのはどこの国の企業か?
日本の企業です。
そう、事故や偽装が起きるのは国ではなく、会社の運営姿勢の違いだということです。
食品偽装ドットコム
ここは国内の偽装を見ることができます。そして現在も大なり小なりおき続けています。
不二家や船場吉兆のような事件も起こり続けます。国関係ないし。
それに、日本の食品は原材料が外国産でも加工すれば国産として表示できます。(表示を変える運動もあるみたいですが)国の信頼より会社の信頼のほうが重要だということですね。
しかしながら、会社の問題であることは確かですが、中国のような国では天洋食品などは国営でしたし、法体系や構造上の原因も中国がらみの食の事件からは疑ってみたくなることは事実です。
中国からの食品輸入は圧倒的に多いため、そういう事件も必然的に多くなります。
実際、AERAで2007年に発表された「日本に輸出された食品の国別基準超過率ランキング」では、割合では農薬などが基準値を超えた事例は0.58%。アメリカは1.32%です。
もちろん、加工食品が多い中国とトウモロコシなどの飼料用の汚染が多いアメリカを単純に比べることはできません。
毒ギョウザ事件の意味不明な結末といい、中国の食に不確定な部分があることは否定できません。
そもそも日本の「基準」自体があやふやなので、それで危険か判断がつかないということもあります。
また、農薬を使うことに否定的な人がいると思いますが、平成19年に発生した食中毒の原因の94.7%が「細菌・ウィルス」によるもので、農薬などの「化学物質」による中毒は0.3%らしいです。それは手洗いが充分でなかったり、加熱をちゃんとしていないために起こるものです。
もちろん中国の残留農薬野菜などは問題でしょうが、そういう事件は自給率を60%に上げたからといって起こる確率が低くなるとは思えません(自給率向上には野菜はあまり貢献しないので穀物中心の向上になると予想されるのと、加工食品は表示上国産になり得るからです)。
食品の「輸入多様性」が現在と同じ水準であれば、総数としては輸入が少なくなるかもしれませんが、カロリーの大きい穀物が中心になるはずです。そうなった場合、肉や野菜の輸入量・供給先が減るわけではないからです。
輸入食品に日本は潰される
こういうページを見たら、中国産に危機感を覚える人もいるかもしれませんね。
先に述べた自給率向上論を声高にさけんでます。(ここを最後まで見て、HOME をクリックすると、なんだか不思議な感覚に陥ります)
私は海外産のほうが良いといっているわけではないです。
「地産地消」などの運動は大切だと思ってます。
それと同時に、「国民意識」などよりは、多分に経済的動機に多く左右される問題なんじゃないかとも思います。
日本がデフレ状態にあることは疑問の余地はないでしょう。
それと同時に国民所得も、低下しているようです。
スーパーに行くと、野菜などは国産が多数なのがわかると思います。
ある程度の人は、スーパーなどでは国産を意識せずとも買っているのではないでしょうか。
つまり、家で食事を一から作れる人はある程度自給率が高いとも言えるはずです。
問題は外での食事です。外食、加工食品などはあまり国産か外国産かを選べる状態にありません。
それよりも値段です。外食産業は、単純にコストの問題から海外産の食品を使っている場合があります。
わざわざ国産を謳って販売する食品は、「国産プレミアム」により他より少し値段の高いものが一般的ではないでしょうか。
それプラス、家で食べている人は余裕のある人です。その余裕とは、お金もそうなのですが、何より「時間」の余裕です。
その時間とお金は同じ問題からということもあります。
つまり、夫の所得が高ければ妻は専業主婦として家におり、食材を買って一から作れる。
それに対し、夫の所得だけでは成り立たなければ、夫婦共働きになり、食事を作る時間も節約しなければならなくなる。
その結果、総菜や外食で済ます人が多くなる。
若い人の所得低下と、晩婚化、一人暮らしの増加も似たような理由が存在すると考えられませんでしょうか。
「地産地消」にとっての一番手強い「敵」は、国民所得が減ることなんじゃないかと考えてしまいます。
日本のカロリーベース自給率40%というのが、供給されたカロリーの中の日本での生産カロリーのことだというのは、最初の前提です。
もしかしたらものすごい頭の悪いことを言っているかもしれない。
で、カロリーのこと。
世界比較をしたら、先進国では日本はビリ。オーストラリアは237%ですね。
えーっと・・・。
どうやったら237%という数字になるんだろう。
「日本の食料自給率100%をめざす」なぜ200%を目指すではないのか、という疑問もあるし。
もう一回式を確かめてみよう。
出展:農林水産省
消費量分の国内分でしょう?
これってどうやったら100%を超えるの?
だって200%って単純に考えたら「私たちが一日に食べる分の2倍国産品が入ってます」という意味になってしまう。
日本及び各国のカロリーベースの食料自給率推移
そうか、輸出分も計算するようになっているのか・・・。
え、だとすると農産物を作れば作った分だけ高くなるってことだよな・・・。
それってカロリー関係なくない?
ああそうか、だから外国ではカロリーベースの自給率が測定されていないんだ。
カロリーベースにすると、輸入と輸出に左右されてしまう。それ以外の数字の変化で経済構造や消費構造など、あまり意味のある分析ができなくなってしまう。
うむ、だとしたら一番手っ取り早いのは米を二倍くらいに増産して輸出することだね。
米の自給率が10%減ると2.4%減るらしいから(シンプソン『これでいいのか日本の食糧』より)、二倍にしたら24%くらい(テキトー)自給率が上がる。米価など知りません。
200%とかはさすがに現実的じゃないってことだろうなぁ。(100%でも無理なんだけれども)
いや、待てよ・・・。それじゃ自給率向上の根拠になっている「食の安全」がなにも解決できないじゃん。数字ではあがっても、消費構造が何も変化しないんだから。
あれ、それって輸入に頼らないで5%上がっても同じではないでしょうか?いや、10%でも。
だって自給率が50%になっても依然半分は外国からの輸入に頼るわけでしょう。
いまより少し輸入食品が減ったところで全部無くなるわけでなし、おんなじような問題は起こるはずです。
それにこれは国内で問題が起こったときにどうするのでしょう?
外国産の食品が多くなることで安心が無くなる、というのは自給率向上派の前提といってもよい論理です。
日本人の国産信奉は根強いですが、これは本当なんでしょうか?。
「国産は安心」「外国産は不安」というのは、あまり根拠はないけれど日本人に浸透しています。
国産の食品が外国産の食品よりも価格が高いことを「国産プレミアム」といいます。
それは、価格が外国産の二倍もするような食品でも国産であれば「安心だ」ということで、消費者が求めるからです。
だからこそ、外国産の牛を国産と偽るスーパーや、ミートホープのような企業が出てきます。
その利益は法を破ってでも魅力のあるものだったのでしょう。
しかし、偽装をするのはどこの国の企業か?
日本の企業です。
そう、事故や偽装が起きるのは国ではなく、会社の運営姿勢の違いだということです。
食品偽装ドットコム
ここは国内の偽装を見ることができます。そして現在も大なり小なりおき続けています。
不二家や船場吉兆のような事件も起こり続けます。国関係ないし。
それに、日本の食品は原材料が外国産でも加工すれば国産として表示できます。(表示を変える運動もあるみたいですが)国の信頼より会社の信頼のほうが重要だということですね。
しかしながら、会社の問題であることは確かですが、中国のような国では天洋食品などは国営でしたし、法体系や構造上の原因も中国がらみの食の事件からは疑ってみたくなることは事実です。
中国からの食品輸入は圧倒的に多いため、そういう事件も必然的に多くなります。
実際、AERAで2007年に発表された「日本に輸出された食品の国別基準超過率ランキング」では、割合では農薬などが基準値を超えた事例は0.58%。アメリカは1.32%です。
もちろん、加工食品が多い中国とトウモロコシなどの飼料用の汚染が多いアメリカを単純に比べることはできません。
毒ギョウザ事件の意味不明な結末といい、中国の食に不確定な部分があることは否定できません。
そもそも日本の「基準」自体があやふやなので、それで危険か判断がつかないということもあります。
また、農薬を使うことに否定的な人がいると思いますが、平成19年に発生した食中毒の原因の94.7%が「細菌・ウィルス」によるもので、農薬などの「化学物質」による中毒は0.3%らしいです。それは手洗いが充分でなかったり、加熱をちゃんとしていないために起こるものです。
もちろん中国の残留農薬野菜などは問題でしょうが、そういう事件は自給率を60%に上げたからといって起こる確率が低くなるとは思えません(自給率向上には野菜はあまり貢献しないので穀物中心の向上になると予想されるのと、加工食品は表示上国産になり得るからです)。
食品の「輸入多様性」が現在と同じ水準であれば、総数としては輸入が少なくなるかもしれませんが、カロリーの大きい穀物が中心になるはずです。そうなった場合、肉や野菜の輸入量・供給先が減るわけではないからです。
輸入食品に日本は潰される
こういうページを見たら、中国産に危機感を覚える人もいるかもしれませんね。
先に述べた自給率向上論を声高にさけんでます。(ここを最後まで見て、HOME をクリックすると、なんだか不思議な感覚に陥ります)
私は海外産のほうが良いといっているわけではないです。
「地産地消」などの運動は大切だと思ってます。
それと同時に、「国民意識」などよりは、多分に経済的動機に多く左右される問題なんじゃないかとも思います。
日本がデフレ状態にあることは疑問の余地はないでしょう。
それと同時に国民所得も、低下しているようです。
スーパーに行くと、野菜などは国産が多数なのがわかると思います。
ある程度の人は、スーパーなどでは国産を意識せずとも買っているのではないでしょうか。
つまり、家で食事を一から作れる人はある程度自給率が高いとも言えるはずです。
問題は外での食事です。外食、加工食品などはあまり国産か外国産かを選べる状態にありません。
それよりも値段です。外食産業は、単純にコストの問題から海外産の食品を使っている場合があります。
わざわざ国産を謳って販売する食品は、「国産プレミアム」により他より少し値段の高いものが一般的ではないでしょうか。
それプラス、家で食べている人は余裕のある人です。その余裕とは、お金もそうなのですが、何より「時間」の余裕です。
その時間とお金は同じ問題からということもあります。
つまり、夫の所得が高ければ妻は専業主婦として家におり、食材を買って一から作れる。
それに対し、夫の所得だけでは成り立たなければ、夫婦共働きになり、食事を作る時間も節約しなければならなくなる。
その結果、総菜や外食で済ます人が多くなる。
若い人の所得低下と、晩婚化、一人暮らしの増加も似たような理由が存在すると考えられませんでしょうか。
「地産地消」にとっての一番手強い「敵」は、国民所得が減ることなんじゃないかと考えてしまいます。