行ってしまったか・・・。

この人はある程度の年代以上には有名だし、大勢がこの人がどんな人だったか書いているだろう。

私も初めての出会いは「どくとるマンボウ航海記」だった。
笑ったし、冒険にも似たわくわく感を見せてくれた。
昆虫記、船乗りクプクプの冒険、さびしい王様・・・。

今読み返しても面白い。

でもそれだけじゃなかった。
初めての出版物である「幽霊」を読んだとき。

まさに「度肝を抜かれる」とはこのことだった。
いままで本を読んで想像できない、ということがなかったのに、その通り、想像できないほどの圧倒的な感受性。
別の世界を生きている、と感じるほどの文章にこれまで会ったことはなかったし、今でもそれほど例に出せる人は少ない。

「木霊」や「神々の消えた土地」もすごかったなぁ。

「楡家の人びと」を読んで私小説の凄さというものを味わったし、自分も書いてみたいと思うようにもなった。(結局そうはならなかったが)

今自分の本棚を覗いたら、北杜夫さんの本は40冊近くあった。
これでもあまり買っているほうとは言えないし、まだまだ読んでない本がある。

でも、寂しいなぁ。