また次のお宅を担当することになった。

そこはかとなく隅っこ。-どうすんのこれ
隣の家との敷地の狭間。どうやって撤去すんでしょうこれ。


そこはかとなく隅っこ。-下が大変よ


次の家は結構難度がたかく、梁の間隔が中途半端に狭くておまけに高さも腰を痛める高さだった。
一旦ヘドロを梁に敷いた木の板の上に出し、それを拾って土嚢に入れるというやり方をとった。

ここで役に立ったのがチリトリ。
スコップを使うと突っ張りがないために拾いにくい。
チリトリ二つをお好み焼きのヘラのように使うことで、土嚢にどんどん入れられた。
これはかなりのレベルアップのようで、サクサクと進む。

結構これまでの作業で慣れてきていたため、話しも弾んで笑い声も出ていた。
「ヘドロチャン」なるキャラクターを作って高い声で話したり。



それを見ていたリーダーリーダーのシゲさん

ちょっとふざけているように見える話し方はやめたほうがいいよ、特にここのオーナーさんは奥さんを亡くしてるから」


この注意のあと、みんな静かになってしまった。
確かにこれは、配慮が足りなかったといえる。
結局はシゲさんはそんなに重い意思で言ったんじゃなく、オーナーさんも気にしてはいなかったんだけれど・・・。

私達のボランティアの第一の目的はオーナーさんたちの依頼を受けて役に立つこと。
そういう軽率な振る舞いをするのは、人を傷つける可能性もあるのだということを改めて思い知る。

この家の作業は一日では終わらず、六日目に持ち越す。
クギが出ていたので、抜くのに時間がかかったことと、この家の工法で、ジャリが敷き詰めてあったことでかなりの時間がとられた。

六日目は残りの部屋で、私はチリトリを担当。
終わったら掃除後、石灰を家中に振りまく。消毒、虫除けのためらしい。
また、外でシートだけ被って置いてあった家具も中に搬入。

ここ以外でも少しあったが、ドロの中に「思い出の品」が埋まっていることがあった。
娘さんの卒業証書だとか、年賀状だとか、写真。
そこここに発見できる。
そういうものはまず家主さんに見せるべきなのだが、(上のような指摘を受けて)身内を亡くした方にはつらいことなんじゃないかと、チームの反省会で議論になったりした。

この家のオーナーさんも終わり際、コーヒーを差し入れてくれた。
震災後、パニック障害になって癲癇発作で一ヶ月入院していたそうで、これから事業を立て直すみたい。
うまくいくことを祈ることしかできない。