今年は、復活祭が4月9日(日)です。

ちなみに二日前の7日(金曜)は受難日。

 
◉シュタイナー「魂の暦」第1週目の言葉
  「復活祭の気分」をご紹介します。
 
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シュタイナー「魂の暦」1週 
 
ー復活祭の気分ー
 
高橋巌 訳
 
宇宙の彼方から
日が感覚に語りかけると
喜びが魂の奥底から湧き上がり
視ることの中で 光とひとつになる。
 
その時、自我の殻を破って
思考が遠く空間の果てにまで流れ
暗く不確かに人間本性を
霊の存在に結びつける。
 

 

 

春になると、心はずむ喜びが自然に湧いてきますね。
でも、どこか新しいものへの不安や、変化に対する怯えが、
心を叢雲のように、覆いがちでもあります。
 
でも、暦の言葉の後半をみると・・
 
その時、自我の殻を破って
思考が遠く空間の果てにまで流れ
 
 

と、このようにあります。

 

いつもの日常の自我(低次の自我、小我)は、この不安定な事態に怯え、

不安を感じている。

 

でも日常の自分を超えた意識で、

全体をとらえようとしてみると・・・

 

この不安定な状況も、実はかけがえのない一瞬であり、

永遠に通じるひとときなのだと、感じられてきます。

 
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暗く不確かに人間本性を
霊の存在に結びつける。
 
不確かではあるけれど、私たちの本性を結びつける

「霊の存在」とは何でしょうか?

 
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十字の形をしたルッコラの花
 
 

永遠に属するもの

散ってしまう花にも、

花の形に法則性が見られるように、

 

移ろいやすい

浮き沈みする感情を超えた、

純粋な、透明な世界に属するもの。

私たちの自我の本質は、不滅の大きな世界に由来しているのです。

植物を見ると、

その調和のとれた美しさに、見ているだけでも癒されますね。

 

 
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六芒星ー雪の結晶、蜂の巣の形のスイセンの花
 
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五芒星の桔梗

 

 

「霊的な世界」は、肉眼では見えないけれど、

そう、まだ不確かだけど、

明らかに

何か新しい世界が、その先に広がっている予感がします。

 

音楽でいうならば、不確かさを抱えた、今の気分は、

インターヴァルの7度のような、

不協和音のような、

不安定で、どうして良いかわからない落ち着きのなさ・・でしょうか。

 

でもその先に希望のように

「新しい種」としての「調和のオクターブ」が待っています。

 

(音楽オイリュトミーで、1度から8度までのインターヴァルを体の動きでー特に骨と関連付けて練習すると、様々な感情が体験できるんですよ。)

 
大きな調和に向かって、一歩ずつ前進する。
 

この状況で、自分にできることは何か? 

 

現実に可能なことは?

徒に不安に怯え、思考停止になるのではなく、

いま、ここを、しっかり認識しながら、

自分ができることを精一杯、一生懸命に模索し、現実におろしていくこと。

行動していくこと。

 

そのためにも、

自らの思考を信頼できるものに、高めていきたいと思うのです。

 
思考をトレーニングするオイリュトミーの練習があります。
 
 
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ネッテスハイムのアグリッパ
「六つの基本図形」より 4と5
〜〜〜〜〜〜〜〜
左図 4:私は、霊の中に 私を探す
 
右図 5:私は、私の中に 私を感じる
 
 
◉オイリュトミーの基礎練習「六つの基本図形」
 
「六つの基本図形」は、自分を宇宙の文字のように、
6つのマントラに合わせて、
6つの幾何学図形をとる練習です。
 
第4図形では、両手脚を大きく広げ、周辺からの宇宙的な力を感じます。
と同時に、大きな宇宙的世界に出てゆき、自分が広がってゆくのをイメージします。
 
しかし、第5図形では、内側に戻ったような印象です。
これは、力が盛り下がったのでしょうか?
 
いえいえ、
これは、大きな霊的な力を携えて、再び肉体に、
地上世界へと戻ることを意味しています。
 
私たちのこの世で生きる目的は、天と地を結ぶこと。
霊的な力を、物質界に流し込むことなのです。
 
「霊か、物質か」の二元論ではなく、
両極の存在をバランスをとりつつ、結び繋ぐのです!
 
オイリュトミー芸術も、単に大きな世界に意識が広がり、
浮世離れした感覚で、心地よく漂うことが目的ではありません。
 
宇宙的な力と出会ったならば、
その力を惜しみなくこの体に流し、新しい体を、
新しい現実を、
新しい社会を、作ってゆくことに使うのです。
言葉の力で、未来を形創ってゆくのです。
 
そのために何度も、何度も、私たちはトライします。
 
蛇が脱皮するように、何度も古い皮膚を脱ぎ捨て、
その都度、再生するのです。
 
その都度、死んでは、新しく蘇る。
脱皮する蛇のように。
 
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◉毎朝、再生するアストラル体の皮膚

 

アストラルの皮膚は、1日の間に、傷つき、破れたり、引き裂かれたりしてしまう。

(皮膚の薄い人、強い人、のように個人差がある。)

 

眠りに入ると、アストラル体は、

大いなる神性のもとで、新しい皮膚を形成する力を受け取るが、

 

アストラル体の皮膚の再生のシンボルが、

メルクリウスの白い蛇である。

 

蛇は脱皮する生き物。新しい皮膚に包まれて若返る生命のシンボル。

 

メルクリウス(カドゥケウス)のシンボルは、アストラル体が、毎朝新たな皮膚に包まれて蘇ることを示唆している。 ・・「シュタイナーの瞑想法3」より抜粋

 
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白黒2匹の蛇がうねるメルクリウスの杖

   「オイリュトミー療法の基本要素」より転載

 

 

 

◉子音Sと「メルクリウスの杖の蛇」

 

子音のSには「メルクリウスの杖に絡む蛇」のイメージが関連しています。

 

メルクリウスの杖に絡む2匹の蛇とは・・・

 

・1匹は黒い蛇・・低次の自我。私たちを妨害する物質的なイメージ

・もう1匹は明るい白蛇・・高次の自我。神的なイメージ。

 

明るい蛇が黒い蛇と向き合って、うねっているシンボルを、

生き生き心に思い描くことで、

私たちを苦しめる様々な妨害に対しての対抗手段となる、とシュタイナーは語ります。

 

  「シュタイナーの瞑想法3/高橋巖 訳」より抜粋。

 
 

低次元の自我=物質的に生きること。

高次の自我=霊的に生きること
現代に生きる私たちは、この両方が大切ですね!
 
今日、たまたま、クリスチャンのお友達から、
 
「明日(受難日)が低次の自我の苦しみと絶望を最も意識する日で、
日曜日(復活祭)がそれを克服したキリストの復活を最も喜ぶ日」
と教えてもらいました。
 
あまりにも、今のこの時期と、
読んでいた、シュタイナーの言葉がぴったりだったので、
以前のブログを手直しし、新たに加筆して、掲載することにしました!
 
 
 
 
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⭐️新しい始まり・・親子のための学びの場、新しく始まります!
 
⭐️「大人のみの学び」オイリュトミーや水彩、読書勉強会など
 

「那須シュタイナー自然学校」

体験参加者募集中!

 https://www.instagram.com/waldorf_nature_school

毎月 第1土曜9時半より 那須・奏身舎にて

5月6日からスタートします!

 

 

案内のリンク先⇩

https://www.instagram.com/p/Cp90TSpOJCE/?utm_source=ig_web_copy_link

 

 

講師:渋谷智栄子 吉澤明子 他

 

申し込み 問い合わせ

nasu.waldorf@gmail.com