オイリュトミーで体験する

 

  ヘレン・ケラー「Water!」

 

 

●言葉のいのちに触れる

 

🌟普段、当たり前のように使っている言葉・・その「言葉のいのち」に触れてみませんか?

 
見えない、聞こえない、話せない・・
 
三重苦のヘレン・ケラーが、
初めて言葉を体験した奇蹟の場面を、
言語オイリュトミーで体験することで、
言葉のいのち」が動きを通して感じられるのです。
 
ヘレンにとって、「言葉」を体験することは、眠っていた思考の目覚めを起こしました。
 

井戸から汲み出された冷たい水に触れた、その感覚を

言葉と結びつけて体験した時

ヘレンは「意識の太陽が輝いた!」と自伝でのべています。

いつも使っている日常の言葉とは違う、言葉のいのち

 

心の奥底から湧き上がる言葉いのちの水に触れることで、

奥深く眠っていた、何かが甦ってくるのです。

 

7歳のヘレンケラーが突然、言葉を理解した時の様子を、家庭教師であったサリバン先生のレポートからみてみましょう。

思考感覚の目覚めがどんなに感動的かがわかります。

 

「ヘレンと私は外に出て、井戸小屋に行きました。そこで、コップを蛇口の下に突き出させて、私はポンプを押しました。冷たい水が迸り出て、コップから溢れ出した時、私はヘレンの空いている方の手のひらに、「水/water」と綴りました。その単語は、彼女の手に流れ落ちる冷水の感触とピッタリ一致して、彼女を驚かせたようでした。ヘレンはコップを落とし、立ちすくんでいました。新しい光が彼女の顔を覆っていました。

  カール・ケーニッヒ著『子どもが三つになるまで』第4章〈三つの最高感覚の発達〉 より抜粋

 

言葉の中に生きているイノチ「言語霊

オイリュトミーを通して、触れてみませんか。

 

 

●言語の霊とは?

 

シュタイナーは、言葉の中には「言語の霊」が宿っており、

「言語の霊」が感じられるように、

言葉の本質を生かした語りかけで、

幼い子どもたちや、障害児に授業することの大切さを熱を込めて語っていました。

 

例えば、治療教育講義において、以下のようなオイリュトミーの練習を勧めています。

 

「母音を全て両足で作らせます。

そして知的なものを意志の中から排除して、

ひたすら母音の中にある言霊の力を

意志の中へ流し込むのです

 

言葉を話す発声器官は、顔にある口や喉にあります。

頭部の一部とも言えますね。

 

「頭で考える言葉」の本質を、足で動く=「足で母音をとる」

 

これだけでも本当に、心や体、頭が、生き生きと目覚めてくるのです。

というのは、思考の領域である知覚神経系の働きと、意志の領域である新陳代謝系の働きを、しっかり結びつけることになるからです。

 

両極の働きを結びつなぐことで、人間の可能性は無限に広がるのです。

(もちろん、両極を結ぶことができるまでには、繰り返しの練習が必要です)

 

また、「言語霊」には、日本古来の「言霊」の考え方にも通じるものがあると思います。

 

それは、言語は、人間を超えた大きな叡智の世界に属している、という考え方です。

私たちが祈ったり、願い事をしたりするのは、言葉の目に見えない大きな力を信じているからなのではないでしょうか。

 

特に活字ではなく、生きた音声の響きは、意識と無意識にわたって、影響を及ぼします。

 

ヘレン・ケラーの伝記映画やお芝居を見ますと、ヘレンを演じる女優は皆

「ウ、ウ、ゥオ、ゥオーター!」

とお腹の底から母音を発しているように聞こえます。

母音は、内臓感覚のことばでもあるのです。

そして内臓は「宇宙を内蔵」しているのです!

 

●発音体感を手足の運動に変えて動くオイリュトミー

 

母音の発声は、後頭部の小脳に伝わると、脳科学者の黒川伊保子さんは述べています。

そして小脳は、体の運動や空間把握、バランス感覚など無意識の領域に関与し、直感とも関わる脳なのです。大脳に比べて、より古い脳の部分と言えるでしょう。

 

おそらく、ヘレン本人も、「水」の体験の時に、唸るような発声をしたのではないかと想像します。

 

water の響きの語感と、発声の触感、流れ出る水の本質が一致し、ヘレンは目覚めたのではないでしょうか。

 

井戸から汲みだす、ホンモノの生きた水に触れたことも、大きな要因でした。

ガラスのコップに入っている「水」で同じことをしても、ヘレンは言葉であることがわからなかったと言います。

 

 ヘレン・ケラーの物語のあの奇跡の場面で、

発音体感を手足の運動に置き換えて動きます

 

口や喉などの発声器官のみで起きていた動きを、

手足の領域に広げてオイリュトミーで体験します。

 

オイリュトミーを通して「発音体感ー運動ー感覚」感情と共に結びつけ、

コトバのイノチのカタチを習得しませんか?

 

 

 

 
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🌟ヘレン・ケラー「Water!」の物語
 
目が見えず、耳が聞こえず、口もきけない
盲、聾、啞、
という三重苦のために、
言葉を知らないヘレンは、ずっと闇の中にいました
7歳のとき、家庭教師のサリバン先生がヘレンの元にやってきて言いました。
 
私はあなたに言葉を与えたい!
言葉さえあれば、世界はあなたのもの!」
 
サリバン先生は、井戸端にヘレンを連れてゆき、冷たい水を汲み出しながら、ヘレンの掌に綴りました。
“W-A-T-E-R”   “W-A-T-E-R”  “W-A-T-E-R”
 
冷たい水の筋が手を流れている間、全身の注意力を先生の指の動きに集中しながら、ヘレンはじっと立っていました。
突然、ヘレンの中に不思議な感動が湧き上がりました
それはまるで死から甦ったかのような感動でした!
という言葉がヘレンの心の中に静かに染み込み
言葉の光がヘレンを貫きました
 
前へ後ろへ、すばやく思考が駆け巡り
思考は頭から出て全身にくまなく広がっていくようでした。
その時からヘレンは闇の中にはいませんでした。
 
以前の私には「食べて、飲んで、寝る」といった本能のほかには何もありませんでした。
私の日々は、過去も現在も未来もなく、希望も期待もなく、好奇心も楽しみもない空白だったのです。
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ヘレン・ケラー自伝「光の中へ」から一部抜粋して、独自に編集しました。
 
言葉の光に貫かれたヘレンは、努力の末、世界に多くを贈り与える人になりました。
ヘレンの人生を内側から変えた言葉の光」とは?
オイリュトミーで体験してみましょう❗️

 

   

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ヘレンの「Water!」を、ソフィア教育芸術研究会

第1回目4/24に「動作言語の力」として練習します。

 

 

 

◉リアル講座『手遊び・オイリュトミー・講義で学ぶ  教育芸術講座』

奏身舎にて「ソフィア教育芸術研究会」4/24開講します。

リアル講座が前提ですが、録画視聴も可能です。 ご相談下さいませ。

 

▼【告知】『手遊び・オイリュトミー・講義で学ぶ  教育芸術講座』

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▼イベント欄はこちらを

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「教育は治療」「芸術は癒し」~未来に向けた希望の矢

https://ameblo.jp/eurytmie-sousinsya/entry-12730277179.html

 

【告知】「歩く・話す・考える」子どもが三つになるまで〈ソフィア教育芸術研究会〉 4/24

https://ameblo.jp/eurytmie-sousinsya/entry-12735299975.html

 

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身体運動を通して、言葉を語り、音楽を奏でるオイリュトミーは、響きの根源と身体の動きを結びつける新しい運動芸術です。生きる糧となる言葉、魂を揺さぶる音楽で動き、みずみずしい心と体をつくりましょう!
 

 

🌟オイリュトミークラスやレッスンへのお問い合わせ、ご質問はこちらまで ↓

  nasu.sousinsya@gmail.com  渋谷智栄子
 

 

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◉オンライン講座

『おうちオイリュトミーオンラインサロン』

昨年11月より始まったオンラインサロン「おうちオイリュトミー」では、

手遊びや、運動遊び、そのベースとなるオイリュトミーを練習しています。

ママだけではなく、保育、療育に関わる方が多数参加されています。
         

  次回は5/10火曜  10時半~12時 

毎月火曜日に開催。録画視聴もできます。

 

オンラインサロンご案内                  
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