【ドイツ流母子手帳:子供を持つと必要な手帳】

~Mutterpass(ムッターパス)とKinder-Untersuchungsheft

(キンダーウンターズッフングスヘフト)~


ドイツで初めての出産を経験した私ですが、最初から最後まで分からないことだらけの手さぐり出産・そして未だに手さぐり子育てです。


なので、経験したことをちょこちょこ書いてみようかと思います。 それが少しでも誰かのお役に立てたら嬉しいです。


妊娠をするとまず最初に、検診を受けたFrauenarzt(フラオエンアルツト)=産婦人科のお医者さん(開業医)から、“Mutterpass(ムッターパス)”という“母手帳”をもらいます。

そして、子供が生まれると産んだ病院で、黄色い“Kinder-Untersuchungsheft(キンダーウンターズッフングスヘフト)”という“子供の検診手帳”がすぐ発行され、そこに生まれて最初の検診(U1)結果が記録されます。


ドイツ流は、母子手帳ではなく、母と子別々に発行される手帳です。 とは言え、ムッターパスというのは、お腹の中に赤ちゃんが居るので、母子ですけどネ。 名前は、Mutter(ムッター)=母のみとなっています。


【Mutterpass(ムッタ―パス)】

欧道行きましょっ!
検診の度に、この手帳を受付に提出します。 そこには、行ったテスト結果や、血圧・体重や、

Ultraschall(ウルトラシャール)=エコー検査の結果が記録されて行きます。

帰りには、またこの手帳を受け取って帰るのですが、次の検診の日をこの手帳に書いて渡してくれます。


この手帳には、出産した病院で行う出産後の母体の検診結果も記録され、出産後6-8週のうちにかかりつけの婦人科のお医者さん(開業医)で受ける検診結果の記録で最後になります。



【Kinder-Untersuchungsheft(キンダーウンターズッフングスヘフト)

欧道行きましょっ!
この手帳は、名前の通り、子供の(定期)検診手帳です。

最初は、生まれた時の検診結果が記されますので、産んだ病院で自動的に発行されます。


両親は、自分の子供に、U1~U9まで検診を受けさせる義務があります。

U(ウー)というのは、Untersuchung(ウンターズッフング)=検診の略ですネ。 

いつからいつまでにU1~9を受ければ良いのかは、この手帳にちゃんと記してくれます。


U2(ウ-ツヴァイ)は、生後3-10日に受ける検診ですが、リトルモンスターの場合、黄疸が出てすぐに退院できなかったので、産んだ病院で受けました。

もし、退院していたら、どこで受けるべきだったのでしょうか? 昨日ご紹介したHebamme(ヘバメ)さんがやってくれるのかな? それとも、Kinderarzt(キンダーアルツト)=小児科(開業医)へ連れて行かなければならなかったのか? ここはなぞのままです。


その後、1歳までにU6(ウーゼクス)まで受け、その後は、U7が21ヶ月~24ヶ月(2歳)まで、U8が43ヶ月~48ヶ月(4歳)までの間、U9が60ヶ月~64ヶ月(6歳)までの間に受けます。

そして、2008年からは、34ヶ月~36ヶ月(3歳)までにも検診を受けることになったので、U7aのページが追加で挟まれます。

最後は、学校に上がる前のドクターチェックで終わる様ですが、私立のバイリンガル校のプレスクールからストレートにそのまま小学生になってしまったリトルモンスターには、この記録がありません。

彼女にとっての最後の記録は、U9の時のモノです。


これとは別に、番外編で予防接種の記録表もあります。

【IMPFBUCH(インプフブッフ)*省略


欧道行きましょっ!
正式には、“INTERNATIONALE BESCHEINIGUNGEN ÜBER IMPFEUNGEN UND IMPFBUCH(インテーナショナーレ ベシャイニグンゲン ウバー インプフンフゲン ウント インプフブーフ)”=予防接種の国際証明書、兼予防接種記録書

簡単に言うと、今までに、いつどんな予防接種を受けたかを記録したものです。


例えば、リトルモンスターが参加した、キンダーベトロイユングの乗馬クラブでは、“Impfausweis(インプフアウスヴァイス)=予防接種証明書と言う名前で、保険証と共に必須持ち物の1つにあげられてました。


定期検診をしないでいたら、保険会社から電話がかかってきて、「検診を受けさせるのは親の義務ですよ。」と注意されたという話を友人から聞きました。

ちなみに彼は、ドイツが本社の日本支社から逆駐在員で赴任してきていた日本人です。

日本から家族がやって来て、U7aだのU8だの知る由もなく当然の成り行きです。 っで行き成り電話、ビックリですよネ。 でも、これって、ドイツでは、こういう風に一人一人ちゃんと管理されていると言う証明でもあります。 いかにもドイツらしい!


でもネ、ここまで個人個人ちゃんと管理されているので、子供の検診について言えば、生後何ヶ月~何ヶ月までにU○をというのではなく、各個人個人に、何年何月何日~何月何日までにU○をという詳細情報を記してくれるので、これをチェックしていれば安心です。 


いかにも、ドイツらしいなぁ~と思う一面でもあります。

逆に言うと、これだけしても、親の義務を怠る人が居るということなのかもしれませんが。

これぞ、ドイツ流子供の育て方(皆で育てよう!守ろう!!)でしょうか? ニコ