クリスマスの近くだった

どんな風に過ごすか、について
話していた時のこと


「私は予定ないんですよー。
相手もいなくてーー笑」


さらっとこんな言葉が出てきた


「ほんとですかー?
じゃあ
僕とかどうですか?笑笑」


驚いて一瞬ビクってした後


「あははーいいと思います笑笑」


私は照れを隠すのに必死だった




しばらく笑い合った後

なんとなく

沈黙が続く



え?え?え?待って…
今誘われてたの?

え?何?どうする?

沈黙を遮る様に



中村さんが続けた

「あっそういえば
知ってました?あのふわふわのトイプーの
ぷーちゃんて
本当は普通のプードルみたいで…」


話が逸れてしまった…

私がかわいいと言った常連の
お客さんのトイプーをかわいいと
触っていたのを覚えてたの…⁇

でも、私は断じて犬好きではなく
ただ中村さんと話たくて
コミニュケーションが
とりたかっただけの「ネタ」だった

ぷーちゃんを利用した
だけの最低なやつである




その日は
そのまま談笑して帰ることにした

あーきっと

あれは誘ってくれたのかな
もっと何か言えばよかったのかなー

ため息まじりの帰り道


次、次こそは

何かもっと近づきたいんだ