「こんにちは」


「あ、いらっしゃいませ!
こんにちは〜」


ニコッと笑った
はあぁ…
えくぼがすてき…


全身が沸騰するみたい

人間の身体が90%水でできてる
それがわかる瞬間だ



私は恥ずかしくなると
感情を隠す癖があった


だから、すごく照れてるのに
とても無愛想にしてしまう


好きじゃないひとには
自然体で接することができて
好かれる
ほんと
損な性格である


できる限り
お花に絡めて
中村さんのことを知りたい
質問したりする


最近は、この鈍感なわたしでも
気づくぐらい中村さんから
プライベートのことを
沢山質問されることが増えた



…期待してしまう


いやいやそんなはずは
ないし、そう思うんだけど


でも、中村さんから
わたしに対しての視線が
前よりずっと真っ直ぐに向けられてる

そう感じてる



あーこんな時


何と言ったらいいのか?

もっと近づくには?

連絡先を渡す?

慣れてるって思われたらどうしよう

デートしてください?

彼女いたらどうしよう



いやもう何にも知らないし
どうしていいかわからない


友達に聞くと
とにかく遊びましょう!とか
誘ってみな!とか


わかってる
わかってるんだけどさ


あーー
それができたら
相談してないんだよ


いろんな言葉が
駆け巡りながら



結局、言いたいこと気持ちを

飲み込んで呑み込んで

たわいも無い話だけして

いつもお店を後にするのだった