先日、お誘いを受けておよそ1年振りのワイン会に参加。

夫が「いいよ」と言ってくれたので、授乳服を脱ぎ、一年振りのキラキラ靴を履き、笑顔で見送るダッコちゃんに手を振りいそいそ出掛けた奇跡の晩。

場所は青学脇の「B」

この一年、指をくわえて何度前を素通りしたことか。

豪華で美しい人々との再会に胸を躍らせ、燦然と輝くロブマイヤーの海に身を投じ、あぁ、こうでなくっちゃ、ただいま帰って参りましたぁ~!と心の中で叫んだ私。


パーティ道



さて、ワイン。

奇跡のヴィンテージ2005年のDRC、Dujac、Etienne Sauzet を利くとかで、

DRCのラ・ターシュとエシェゾー、
デュジャックのエシェゾー、ヴォーヌ・ロマネ1er cru マルコンソールとボーモン、
ソゼのピュリュニー・モンラッシェと、1er cru シャンカネ

って、なんじゃそりゃ。

パーティ道


パーティ道



めくるめく香りの洪水に「全部いい匂い」という、しょーもないコメントしかできず、DRCとDujacの香りの差ならとれるのではとタカをくくっておったが1ミリもわからず、それどころか鼻と舌はラ・ターシュを素通りし、それどころかそれどころか「偉大なピノって、こんな香りだったかしらねぇ」という体たらく。

まさに猫に小判、豚に真珠な催しで、だったら他の誰かに席を譲るべきだったのかも、可哀想なワイン達、と後ろめたい気にも……。


しかし、素敵なお料理が出て、ワインもどんどん開いて、おお、やっぱラ・ターシュ凄いじゃん、デュジャックのネゴシアンもステキなのね、ソゼはサイコー、などと勝手なことを言いながら浮かれ、参加メンバーご提供のアンリ・ジローのフュ・ド・シェーヌとか90ジャクソンとか、そんな絶品シャンパーニュにも酔い痴れ、さあさあ、宴もこれから一層盛り上がろう~ッッ!!!……ってぇ時に。


携帯が鳴って、画面に夫の顔。

通話にすると、「だみだ~ッ」の声と、背後からそれを掻き消すダッコちゃんの凄まじい絶叫。


各グラスにワインを半分以上残し(※無論、全部飲み干す予定はなかったものの)、

「帰ります」

「ええ~~~~~ッ?!」

皆様の驚愕の顔。

「じゃあ、最後に僕が持って来たコレを!」

と差し出された絶品シャトー・ジレット・クレーム・ド・テート'78を「ぐいっ!」と頂き、ヒールで猛ダッシュ。



10分後。

玄関の扉を開ける前から聞こえた「おぎゃぁああああ~~~~~っっっ!」の声に迎えられ、コートを脱ぎ捨てて受け取るとピタッ!と泣き止み、私にしがみつきながらしゃくり上げる姿が可愛くもあり、残念でもあり……。

そうだ、コイツは昨日人生初のお注射で、ぷくぷくのちっちゃい二の腕に9本針の剣山を2回も突き刺されたんだった、とか、今日は大好きなお風呂で暴れ過ぎて溺れかけて泣いて、短かめにしか入れなかったんだ、とか、色々思い出して可哀想になって愛おしくなって、ずっと抱っこダンスを続けて、気付いたら……、

ヨダレ垂らして気絶してました。


こうして、一年振りの私の豪華ワイン会の晩は終わったのでした。


疲れ果てた顔の夫に、「ごめんねえ」と声を掛けるも、来週の土曜も再来週の土曜も夜間のお出かけを予約している私は、「もう無理だ」と言われはしないかと戦々恐々でありましたが、案外そんな風も無く、「大変だけど訓練しないとダメだね」などと言うので、プチ感動いたしました。

そして、最近はソファで冷たくなっていても発見してあげなくてゴメンネ、とか、食事は要らないと言われるとラッキーと思ったりしてゴメンネ、とか、ダッコちゃん中心でないがしろにしている数々を心の中で謝罪。



そんなわけで懺悔惨敗の宵でしたが、それでも日常や非日常を、これからも徐々に復活させていくのであります。