東京ミッドタウン。

少なくとも1ヶ月は全然行く気などなかったわけですが。


「明日は雨模様、桜は今日で見納めだ」と重い腰を上げ、珍しく花見散歩に出かけたのであります。

家を出て、東か西か南か北か、どちらへ向かうかで見る桜も当然違ってくるわけですが、特にこだわりのない私達は北方向にちょっとした用事を思いついたので、とりあえず北へ向かいました。

用事を済ませて更に北上、青山墓地にぶち当たります。


墓地桜

コンビニで買った「千疋屋・銀座カクテルマンゴ」をジュースのように飲みながら、花曇り満開の樹の下をそぞろ歩いたのでした。

空きっ腹に微量のアルコールで「ぽわん」とした気分で眺める桜は大変綺麗です。

墓と墓の間にビニールシートを広げてはしゃぐ平和ボケしたヨッパライの方々や、見ず知らずの方のお墓の土台に座り込んで吐きそうな女のコなども、優しい目で眺めてあげられます。

外人墓地の辺りには、ちゃんと外国の方が多く集っていらっしゃいます。

墓地だというのに、例年の如く焼き鳥屋、たこ焼き屋、クレープ屋、焼きそば屋、磯辺焼き屋、お好み焼き屋などが軒を連ねています。

漂ってくる芳しい香りに、「おなかすいた」コールがかかりました。

「そういえば朝からロクなものを食べていない気が」
(この時点で4時半過ぎ)

いてもたってもいられず、5時から開店する坂の下のラーメン屋へ直行したのです。
(ラーメンがロクなものかどうかは、この際では主題になりません)

途中、目の端に祖父が眠る墓をみとめましたが、桜と酔っ払いの方々にまみれて幸せそうに見えたので(祖父もアル中だったので)、心の中で手を振るにとどめ急ぎ通り過ぎました。


地獄ラーメン

私は行列のできる系、凝った系のラーメンには、基本的には興味が無いのですが、まずここが居酒屋風な「ヘルシー」メニューを色々と揃えていることと、ここの地獄のような味噌焦がしラーメンと、ぬる燗純米酒とのマリアージュが絶妙で、「いかにも」な味を舌が求めている時には繰り返し通ってしまうのです。

腹も満ち、適度に酔い、ゴキゲンな気分で店を出た所で目の前にドーンとそびえる東京ミッドタウンを発見。

「なぜ、こんなところにミッドタウンが」

来るときは脇目も振らずに突進していたので気付かなかったらしい。

思えば、墓地からの人の流れがやけに多いと思い、全員ラーメン屋に並ぶのかと思い込んで追い抜き追い越し大慌てだったのだ。

「やけに近いね」

「5分て感じだね」


ということで、大変ヒマだったので、行ってみることにしたのでした。

東京ミッドタウンツアーは、ここから始まります。


新美術館

途中、まだ訪れていない「国立新美術館 by 都知事候補」を眺めながら進みます。


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「案外悪くないじゃん」

と、何様コメントを披露し合う私達、ここでも美しい桜並木を通り抜け、先ずは安藤忠雄設計の「21_21 DESIGN SIGHT」へ向かいました。


折り紙を折ったような建物は、暗い芝生の広場の中で発光して美しく見える。

仕様は相変わらずのコンクリート打ちっ放し。

中では「安藤忠雄 2006年の現場 悪戦苦闘」なるものが開催されていました。

「本格的な企画展を前に、完成直後の建物を公開することにより、建築空間そのものを体験していただく試みとなるこの企画では、建築模型・写真・ドローイングなどを併せて展示し、完成までのプロセスを紹介します。」

ということでしたが、この建物自体を含め、表参道ヒルズ、まだ竣工されていない渋谷駅、上野毛駅、東大の施設などのドローイングや建築模型を展示。

「ほっほー、渋谷はこんなことになるのか。なんでもいいから早くなんとかしてくれ」

「やだ、上野毛はいじってほしくない」

などなど、ド素人根性丸出しで勝手なコメントを披露し合う私達。

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つまらなくはなかったが、仕事で使った模型やらを展示するだけで千円は高いのではないかと、建物自体を見せるったって自分らで勝手に作りたくて作った建物だろうがと、吠える夫をなだめつつ、次へ向かったのでした。


太鼓橋から

「21_21 DESIGN SIGHT」から手っ取り早く建物内に入ろうとすると、太鼓橋のような橋を渡ることになります。


太鼓橋上から見下ろす車道の桜並木がまたほんのり美しい。

しかし、建物に入って先ず絶叫することになります。

右手にワンコグッズショップがあり、一番目立つガラス張りの大きな空間の中にトリミング用の台が規則正しく並び、その台の上に犬が一匹ずつ乗っていて、お行儀良くカットされている姿が気絶するほど可愛いのです。

犬カット

ショップには、人間の目にも大変美味しそうな超グルメドックフードや、そこいらの子供が着ている服より高価そうなウェアなどが、所狭しと並んでおりました。

そして、カゴに入ってトリミングの順番を待つワンコなどもおりました。

犬セレブです。


いよいよ内部全景ですが、竹や和紙が随所にあしらわれ、とても和風な空間となっておりました。

東京ミッドタウン

ショップも総じてそんな雰囲気で、ナチュラルでロハスでアイボリーでベージュな感じで、そうなると今度は「もっとアクの強いものが見たくなってくる」という、人間とは面倒なイキモノでございます。

一流ブランドも色々入っています。

たぶん、銀座にあるリステアの完全予約制の「スウィートルーム」ってものが目玉だと思われます。
選ばれた顧客の方しか入れません。 
ゴールデンウィークまでは、「シャネル・フォー・リステア」ってことです。
一般人には関係ありません。


デパ地下もございます。

でも、単なるデパ地下ではありません。

D&D

まず、ディーン&デルーカです。
品川のアトレにある店舗くらいの広さは(たぶん)あります。
ハムやチーズの品揃えも、だいぶイイ感じです。

AOKI

スイーツショップはサダハル・アオキです。
ジャン・ポール・エヴァンには見向きもせず、皆さんこちらに向かいます。
有名な青木パティシェがお店の内外をうろうろしておられましたが、目の前の輝かしいスウィーツ類に釘付けのカスタマー、誰も気付いておりませんでした。

虎屋

巨大な虎屋さんなんかもあります。
赤坂では大抵売り切れているような生菓子も、こちらではふんだんに用意してあります。
カフェもあります。

ABC クッキングスタジオ(「plus International」の文字あり)もあります。
英語の授業なども用意されているようです。

店は色々あって見きれず、見る気もなく、今度ヒマだったらまたご飯食べにでもこようかね、ということで後にしました。


六本木ヒルズや表参道ヒルズの開業時並の異常な混みを想像しておりましたが、落ち着いたもので、そういうメガなものにもはや反応しなくなったのか、どの店を覗こうが、どこでお茶をしようが、どこで食べようが、全て可能に見えました。

また、何度行っても迷子になり、何処に何があるのか把握しきれない六ヒルと較べ、大変見易く憶え易い、来たる高年齢社会に適応する空間と感じます。


おヒマだったら、桜のあるうちに行かれてみても良いと思います。


ということで、お疲れさまでした~。