電子回路を極端に小さくすると何が起きる? | 海の見える家

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努力して諦めなければ、必ず道があると信じて突き進みます。時を間違えなければ。頑張る時に頑張らなければ、努力は結実しないのです。

CPUの高速化をするには,極論を言えば,回路の距離を短くすればいいのです。電子の通過する時間が短ければ,その分,早く目的の場所へ到達します。

 

電子回路を小さくするには,当然,回路全体を微細化する技術と知識が必要になってきます。

 

しかし,あまり回路を微細にし過ぎると,回路そのものが,生じた熱で溶け出すという現象以外に,「量子効果」という現象が表れます。

 

そう・・・,電子回路を小さくするには,限界があるのです。

 

例えば,隣の電子の通り道に,隣の回路の電子の通り道から飛び越す「トンネル効果」というものが量子効果の代表例です。

 

CPUで起きたら,誤作動の原因となるでしょう。

 

電気の最小構成単位で見ると,電子です。

 

トンネル効果というものは,その電子を引き合いにすれば,例えば,絶対に越えられない「はず」の電圧の壁を作ったとします。

 

量子力学の基本は,ある物質に関して,確率で現象が起こることを考えます。そういう学問です。高校の物理や物理学科であっても場合によっては,大学3年までに履修する物理は,「古典物理」と表現されます。

 

相対性理論で有名なアインシュタインは,この確率論的思考を嫌い,「神はサイコロを振らない」と言って否定したまま,この世を去りました。(遺言かどうかは知りませんw 今では,粒子とぶつかってエネルギーとなり消滅する「反粒子」という物質の存在を示す為に,特殊相対論を量子力学に応用した「相対論的量子力学」というアプローチが取られています。素粒子発見には欠かせません。)

 

トンネル効果に話を戻しますね。

 

ある一定の確率で,電子が,その電圧の壁をすり抜けて向こう側に行くのがトンネル効果に相当します。(判りやすく例えていますので,正確には微妙に違います。何が微妙に違うのかというものは,物理学者以外は知らなくても差し支えありません。頭が痛くなったら,ごめんなさい。)

 

μm(マイクロメートル)=1mmの100万分の1

n m(ナノメートル)=1mmの10億分の1

 

intel core i7で比較すると,1本の回路の太さ(プロセスルール)は,私が持っているもので,次の通りになります。


2011年1月発売 型番2600

SandyBridge世代 32nm = 3.2 x 10^(-9) m

 

2017年1月発売 型番7700

Kaby Lake世代 14nm = 1.4 x 10^(-9) m

 

調べてビックリ・・・。私は,30nmが限界だと思っていました。

 

流石に,1nmとかには出来ないでしょう・・・。

 

これが出来たら,宇宙人に勝てるよ!きっと!

 

ガンバレ!地球人!