一昨日は真田丸の最終回でした。

初回は1月10日。あれからもう1年が経つのか…と思うとなんとも感慨深いです。

来年の大河ドラマも真田丸にしてほしい、と言いたいくらい良いドラマでした。

 

日本史は大好きですが流血シーンがとても苦手で、10年近く大河ドラマから離れてしまっていたのですが、今回は戦国時代のお話なのに流血シーンもほとんどなく、気持ちよく見ることができました(笑)

 

戦国乱世の真っ只中で周囲の様々な脅威や権力者たちに振り回されつつも、真田一族が知略を尽くして生き抜く様がとても印象的でした。

 

特にドラマの中で意識されていたのは親から子への伝承だと思います。

例えば、初めの方で主人公・信繁(幸村)の祖母・おとりが発した「望みを捨てなかった者だけに道は開ける」という言葉。この言葉は最後の大坂の陣のときの信繁たち大坂方のスローガンになりました。しつこいくらいに何度も登場しましたし、演出家の三谷幸喜さんからのメッセージと捉えてもいいでしょう。自分もこれを座右の銘として生きていこうと思いました。

また、主君武田勝頼を失った後、織田信長につくことを決断した際に父・昌幸は「儂は決めたぁー!」叫びましたが、一方で関ヶ原の戦い直前の「犬伏の別れ」と呼ばれるイベントで真田家の振る舞いを話し合った際、今度は決意を固めた兄・信之(信幸)が「私は決めたぁー!」と叫びます。インタビューで昌幸役の草刈正雄さんも話していましたが、真田家の主導権が徐々に父から子どもたちへ移っていっていることが印象づけられるシーンでした。

そして最終回のラスト、信繁が神社で体を休めているところを敵兵に襲われるシーン。このとき信繁は敵兵に服従するふりをして拳の中に隠し持った小刀で襲い掛かります。これも関ヶ原の戦い後、九度山に流されている間に父から教えてもらった戦い方。最後の最後のあのタイミングでその技が登場したときには驚きましたが、しっかり父の教えを活かして身を守る姿に感動しました。

 

最終回は、大坂の夏の陣で大坂方は壊滅、豊臣家も滅亡、という悲劇的な内容のはずでしたが、直接的な描写や表現がほとんどなく、暗さも後味の悪さも全くありませんでした。大坂方の武将は皆誇りを持って戦っており、悔いはないという感じが伝わってきました。信繁のラストシーンの笑顔にはやりきったという誇りと残された家族たちの安寧を祈る気持ちが込められていたのでしょうか。清々しささえ感じました。今まで信繁に熱心に付き従ってきた重臣2人が力尽きてしまったときには涙が出そうでしたが…。

 

思いは書けば書くほど溢れてきますが、ここで締めようと思います。

 

1年間楽しませてくれてありがとう、真田丸。