夏休み | poème

poème

何人かの1人でも良いなって思えますような詩集を書けると良いなって思っています

ときには、日常的な恋の話し、あるときは、非日常的なあり得ない空想から生まれた話し、心に響くような文章が書けたら、そう言うブログにして行きたいので、宜しくお願い致します。

プランターに植えた向日葵
風に揺れて…






向日葵を見ていると
5才だったあの日のあたしを思い出して







あのときは…
ほんと
くすっと笑って
思いだし笑いをして







あの頃のあたしは
向日葵の種が欲しくて欲しくて






向日葵の種の袋を握りしめて
買い物をしている
お母さんを必死に追いかけて





「  ねぇ ねぇお母さんお願いがあるんだけど、あたしね、向日葵の種が欲しいの! 」






向日葵の種?
それ欲しいの?
でも…セイきちんとお水あげられる?
向日葵のめんどうみれるの?





なんて聞かれて





「  うん   」





小さくうなずいて
笑顔一杯で向日葵の種の袋を握りしめて帰ったのを思い出す





小さな手で土を掘って植えた向日葵は、セイの背丈より大きくなって






あの頃は、どうしてこんなに大きくなったのかと、不思議に思っていた





夏の終わりに沢山の種を付けた向日葵が、頭が重いとお辞儀して






背の低かったセイでも
向日葵の種を沢山採る事が出来て






かご一杯になった向日葵の種を、お母さんに見せたくて






畑から走って帰って

走ったから
かごから種が落ちて





お家に帰ったときは
向日葵の種が半分になって
お母さん笑ってたっけ





お母さん




セイが通った道には
向日葵が咲くねって嬉しそうに笑っていた





向日葵を見るたびに
あの日の夏の向日葵畑を思い出す…