植物にとっての精油成分って二次代謝産物です。
二次代謝産物っていうと、フラボノイドとか
アントシアニンとか、昭和の人は知っているw
アルカロイドなどもあります。
※アルカロイドって言ったら火曜サスペンスとかで出てきた
トリカブトの毒ですよね。
私が勉強した時は
二次代謝産物って言ったら
一次代謝物はタンパク質や脂質などの直接的に生命維持に関わるもの
二次代謝産物は直接生命維持には関わらないけど、それがなくなるとやがては香り良い花や香り良い果実などの有益なものを誘引できなくなったり、自分にとっての外敵を排除できなくなったりすることで種族保存ができなくなるもの・・って感じで習いました。
そんなわけで植物にとっての芳香分子って何?って問題です。
②植物の香りの役割として適切なものをすべて選びなさい
A.受粉や種子を遠くに運んでもらうことを目的に昆虫などを引き寄せる効果を誘引効果という
B.自分にとって害のある外敵から身を守る忌避効果
C.フィトンチッドとは森林などで共生菌の繁殖を妨げる菌や病原菌を殺したりする効果
D.他の植物の生育を阻害したり発芽を抑制したりすることをホメオパシーという
E.香り成分が植物同士のコミュニケーションに使用されることはない
正解
A.B.C
A.これは自分にとって有益な鳥や虫が好む香りを発したり
好む果実を作るなど受粉や場合により果実を食べてもらって
遠くに種を運ぶなどのために行います。
B.これは抗菌、抗真菌、抗ウィルス効果などのことで
自分にとって害のある菌、真菌、ウィルスを排除するために
香り成分を作っているって考えです。
イネ科のベチバーって葉は全然香らないのに根に香りを蓄えます。これは草食動物に食い尽くされても根があれば、また新芽をだすための植物の生存戦略だということです。
C.フィトンチッドっていうのは森林浴ってイメージがありますが、正確には森林に行っていい香り〜幸せっていう効果ではなく、樹木(特に針葉樹系など)が自分や自分と共生しているその他の種を殺すような成分を放出しているってことらしい。これを人間が森に行くと、清々しい、いい香りって感じるってことでしょうか。
主な成分にはモノテルペン類のα-ピネン、リモネン、カンフェンなどがあります。
不正解のもの
D.ホメオパシーではなくアレロパシーのことです。
フィトンチッドにも関係していますが、フィトンチッドは対する相手が自分にとって害のある微生物や虫など
アレロパシーはその芳香成分を自分と共生したくないその他の植物をターゲットにしているって感じでしょうか。
E.植物は芳香成分をコミュニケーションに活用していると言われます。例えば、葉や幹が傷つけられた時、そこに芳香成分が集まっていきカサブタのように保護したり、近くの植物に危険を知らせたりすることもあるそうです。
私が勉強を始めたころより日進月歩で研究が進み
色々な効果が発見されているわけですから
精油の薬理効果はメディカルアロマでもどんどん活用できる
ようになるってことだよねー