第1回印象派展の場所 |  なんとなく ヨーロッパ

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 フランスに住んでいるので、パリとフランスの話が多くなると思いますが、
 まぁ気分で。

 


〔印象派の足跡〕

1874年に初めて印象派展が開かれたところは、オペラ座に近いカピュシーヌ通り(Bd.des Capucines)の35番地です。写真家ナダールのアトリエで開催されたようです。
オペラ界隈に行くとよく通るところですが、『へぇー、ここだったんだ。』って感じ。

古い写真を見ると、日本式の1階は普通のお店が入っていて、その上の階も服飾関係の店か会社が入っているみたい。3階と4階がナダールのアトリエだったのかな。
(この写真が撮られたのは1860年。)

 

 



現在は下の写真のようになっています。
街路樹の葉っぱが邪魔ですが。

 

 

 

 

 

 

 


建物は昔のデザインを残しつつ、建て替えられたみたいですね。
柱とか当時のものを使っているかもしれない。

 




プレートがあって、ナダールのアトリエだったと記載されていました。
気球から写真を撮る人だったみたい。
1874年に第1回印象派展が開催されたと、簡単に説明が付いていました。
マネの周りに若い画家や彫刻家、版画家、文学者、批評家などが集まっていて、写真家のナダールもその一人だったようです。

印象派展はアカデミックなル・サロン展に落選した画家たちが中心となっていますが、意外だったのは、「草上の朝食」がスキャンダルとなって落選したマネ自身は、あくまでもル・サロン展にこだわり、8回の印象派展に1度も出品していないということです。

よく知られていますが、印象派という呼称は、新聞記者がこの展覧会を揶揄した記事が起源となっています。モネが出品した「印象 日の出」という絵のタイトルを皮肉ったようです。
正式な名称は「画家、彫刻家、版画家などによる共同出資会社の第1回展」。

出品者は、モネ、ルノワール、シスレー、ピサロ、セザンヌ、ドガなど30名。
下の画像はセザンヌ(当時35才)が出品した3枚のうちの2枚。

 

 


「首吊りの家」



「モデルヌ・オランピア」

「首吊りの家」はオヴェール・シュル・オワーズで描かれたものです。
パリ近郊の村で、ゴッホが最後の2ヵ月あまりを過ごしたところです。
ゴッホが住んだのは1890年。
セザンヌは1872年から1873年にかけて住んでいました。

「首吊りの家」はこの展覧会で売れたそうです。
「モデルヌ・オランピア」は未完成のような、セザンヌらしくない絵ですね。
どちらも、今はオルセー美術館にあります。