当時、サンクチュアリ出版の仲間たちと「夢を追う若者たちの名言集」である『クロスロード ジェネレーションブック』という冊子(フリーペーパー)をつくるにあたり、連絡を取らせてもらったところ、「いいよ」と快諾いただき、わたしはヨネクラジムを訪問させてもらいました。
(いかんせん、ふた昔以上前のことなので詳しいことは記憶から消えてしまったのですが、たしかジム訪問の前後でじっくりお話を伺う席も設けていただいたような気がします。ジムではほとんどの時間をトレーニングに使っていたはずなので)
前述の冊子は、読者(若者)のいわばカンフル剤のような役割を果たすことを目的としていたので、おそらくお話を伺うときにわたしがその主旨を伝え、松本好二氏はそれに応えるべく言葉を紡いでくれたのだと思います。
その冊子の原本もデータも、もう手元にないため、薄れかけた記憶だけが頼りなのですが、こんな(ような意味合いの)言葉をもらいました。
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① “お前は好きなことを仕事にできていいよな”って言われることがあるが、不思議で、そう言うならなぜやらない? と思う。やったかやらなかったかだけであって、いいも悪いもないだろう。
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② 一番(1位)もいいけど、二番(2位)もいい。いや、もしかしたら二番のほうがある意味すごいかもしれない。俺たちは二番だ(だった)からこそ、その先の一番に行こうとする(した)。
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③ 好きな英語のフレーズがあって“Tomorrow, today will be yesterday…”っていうのなんだけど、どんなにしんどいことがある今日でも、明日になったら昨日になるんだよね、今日が。
わたしの記憶力の薄さ(忘却力の高さともいう)とモノカキのくせに妙に稚拙になってしまった書き方で、この言葉の良さがいまいち伝わりきっていない気がするので、それぞれ補足します。
Pick phrase 01
“お前は好きなことを仕事にできていいよな”って言われることがあるが、不思議で、そう言うならなぜやらない? と思う。やったかやらなかったかだけであって、いいも悪いもないだろう。
名言集の方には明らかにこのような表現では載せていないと思うのですが、ニュアンスとしてはこのようなことを、はるか昔を回顧するような感じでこのフレーズを言っていたと思います。
当時まさに自分は「好きなことを仕事にする」を実現しようとしていた真っ最中。「明日になったら会社が潰れてしまっているかもしれない」と思っていたし(そのくらいの激動の第二創業時代だった)、自分ではまだまだ道半ばと思っていたけれど、周りからはその時点で「好きなことばかりしてずるいな」と思われていたかもしれません。……実際に似たようなことは言われました。側から見たら他人の人生の危うさなんてわからないものです。
ただ、だからとて、そのときの自分が自分と違う生き方をしている人をみて「いいな」「羨ましいな」と思ったとしても然りで、自分はその人の人生の危うさはわかっていないんですよね。
そう、別に、どっちがスゴイとかエライとかじゃない。
それが、「やったかやらなかったかだけであって、いいも悪いもないだろう」という(ような)フレーズに表れていたのかもしれないな……と思います。
Pick phrase 02
一番(1位)もいいけど、二番(2位)もいい。いや、もしかしたら二番のほうがある意味すごいかもしれない。俺たちは二番だ(だった)からこそ、その先の一番に行こうとする(した)。
当時の松本好二氏の戦績を含む経歴を知らない人が聞いたら、ただの負け惜しみにも聞こえるかもしれないこのフレーズは、わたしにはものすごく重く深いものに感じました。
明らかに負け惜しみではないのです。(記憶が合っているならば)このときすでに4つの王座を獲得していたはずなのですから。
一番を獲った人の目に映る二番。
あるいは、一番を獲った人の目に蘇る二番だったときの自分。
それはおそらく、二番にもなれていなかったわたしの想像が届く世界の話ではないんだろう、と震えたのを覚えています。
Pick phrase 03
好きな英語のフレーズがあって“Tomorrow, today will be yesterday…”っていうのなんだけど、どんなにしんどいことがある今日でも、明日になったら昨日になるんだよね、今日が。
このフレーズはいまでも、ことあるごとに思い出しています。
ストレートに訳すと「明日になれば、今日なんて昨日さ」ということで、日本語のニュアンスから「今日」と「昨日」を「過ぎたもの」として否定せずにほんのり軽く笑い飛ばしている感じ。
そこには憎悪の念や拒絶などはなく、人が強くあるための底抜けの明るさが感じられるのです。
これまでの人生の中で、何度この言葉に救われたことか。
だから、生きているんです。今日も。
だから、生きていくんです。明日も。
写真だけでもよかったのかもしれませんが、つらつらといろいろ書いてしまいました。
もし、すべて残さず読んでくださった方がいてくれたら、どうもありがとうございました。
わたしの人生を知ってほしいということよりも、誰かの人生にこんなふうに影響を与えていた戦士がかつてボクシングの世界で闘っていたことが、たとえわずかでも伝わればいいな、と思っています。
先日、息子さんの松本圭佑選手(大橋ジム)が二冠を獲得しました。
圭佑選手の時代はきっとまだまだこれから続いていきます。
そして、そのそばにはいつも、父であり、トレーナーである松本好二氏がいます。
試合の直前やラウンドの間(インターバル)のときに、圭佑選手をまっすぐ見て言葉をかける松本好二氏のまなざしはいつも優しく、どんな思いでいま声をかけているんだろう……などと想像してしまうともう、涙ぐんでしまいます(それなりにもう自分の涙腺もゆるいので)。
弘おじさんの代から続く、ボクシングスピリッツと、そこに脈々と流れるストーリーに少しでも立ち合えたことを、とても幸運に思います。
尊敬と感謝の念を込めて、これからも応援していきます。
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松本好二氏ご本人さま、息子さんの松本圭佑選手、松本圭佑後援会さま、このたびは写真の掲載・公開の許諾をいただきまして、ありがとうございます。 この場をお借りしてお礼申し上げます。
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20年以上前(ヨネクラジム時代)に撮影させてもらった写真(紙焼き)、スキャンして綺麗にしているところです。当時のお話も出てきてすごく興味深かったです。ありがとうございます。続きも観ていきます😊#松本好二 トレーナー #松本圭佑 選手 https://t.co/TTESVVdEt6 pic.twitter.com/tmxqs6RzA2
— ㊗️ちこらさん22周年🎖 絵本作家・キャラクター作家 松本えつを Etsuwo Matsumoto (@etsuwo) January 18, 2023



















