(入院期間 3/30〜4/9)
甲状腺ホルモン剤(チラーヂンS)休薬法
ラジオアイソトープ 放射性物質
(radioisotope: RI)治療
RI薬剤を用いた内用療法
(内照射療法、アイソトープ治療ともよばれる)
体の内部から病変に放射線(主にβ線)を照射する内照射する治療。
アイソトープアブレーション
甲状腺がんで甲状腺全摘でも、甲状腺と気管の間に「甲状腺床」と呼ばれる僅かな甲状腺組織が残ることがある。
この残存甲状腺部分を放射性ヨウ素の力で破壊(アブレーション)しておくと、将来的に再発が減らせるという有用性が示され、欧米では一般化。そこで、リンパ節転移や周辺臓器への浸潤が認められたような病状に対して、アブレーションを行う
【I-131治療を行うための準備】
2/22 (I-131内服 36日前)
チラーヂンS中止
アルファロールは継続
I-131内服 36日前から甲状腺ホルモン剤のチラーヂンSを休薬
2/27 (I-131内服 34日前)
チロナミン 3錠/日 開始
チラーヂンSの代わりにチロナミンという別種の甲状腺ホルモン剤を内服
3/15 (I-131内服 18日前)
チロナミン中止
チラーヂンSやチロナミンなどの甲状腺ホルモン剤の休薬に伴う甲状腺機能低下による副作用
全身倦怠感やむくみ、寒がり、頭痛や肩凝りの増強、活動性や集中力の低下
3/23 (I-131内服 10日前)
ヨード制限開始
体内の残存ヨウ素を極限まで下げる。
そうすることにより放射性ヨウ素を効率よく病巣に集積させることができることになる。
【入院】
3/30 (I-131内服 3日前)
入院 一般病棟
内服前週金曜日に入院
4/2
RI治療室入室
月曜日I-131内服
4/5
RI治療室退室
一般病棟へ
木曜日に体表1mのところでの放射線量を測定し、基準以下に減衰しているようであれば隔離解除。
十分に減衰していない場合は隔離が2~3日延期
4/9
全身シンチグラフィ撮像
午後退院
4/12
チラージンS再開 ヨード制限解除
まとめ
放射性ヨードのカプセルを飲む治療。
内服した後、ヨードは全身を回るが、甲状腺はヨードを取り込む性質があるので、薬は勝手に甲状腺やその性質を残した腫瘍(甲状腺癌)に取り込まれ、そこで放射線(β線)を照射して組織を破壊。
ヨードからはγ線と呼ばれる放射線も出るので、それを捉えて画像にすることができて、ヨードが目的の病気に集まっているかどうか確かめることもできる。
合成T4製剤 チラーヂンS
口から飲んだT4製剤の70〜80%が小腸から吸収される。血清T3の80%は吸収されたT4から変化したものなので甲状腺ホルモンの補充療法は通常、合成T4製剤だけで充分。
血中半減期(血液中にある薬の濃度が半分になる時のこと)が約7日と長いため、1日1回投与でも血液中のT4濃度は安定している。また内服を中断しても、すぐには血液中の甲状腺ホルモン濃度が下がらない。
T4製剤は起床時か、夕食後2時間以上たった眠前に飲むのが理想的。
T4製剤の吸収をさまたげる薬物との併用には注意が必要。
コレスチラミン(コレステロールを下げる薬)、鉄剤(造血剤)、アルミニウム製剤(胃薬)など。
これらの薬とは同時には服用せず、数時間あけて、別々に服用。
合成T3製剤 チロナミン
口から飲んだ合成T3製剤のほぼ100%が吸収される。T3は速やかに吸収されるため、内服した後の血中濃度は2〜4時間後にピークに到達する。血中半減期は約1日と短いため血清T3濃度は内服後の時間によって変化し、一定ではない。
