ソプラノ歌手 生出悦子の「小さなものでも」 -5ページ目

ソプラノ歌手 生出悦子の「小さなものでも」

音楽のことや日々の小さいくて素敵なこと
ふと感じた思いを綴っています
小さなものこそ大切に、ていねいに

ざわざわと落ち着かないこの頃ですが、みなさまご無事にお過ごしでしょうか。
先週2月28日には、アンサンブル・コティオールのコンサートが終演しました。
この舞台を開幕するにあたっては、出演者がそれぞれの立場で悩んで葛藤して開催することとなりました。

こんな時期でしたが、会場には定員の約半分のお客さまにお運びいただきました。
お客さまお一人おひとりには事前に、会場では人と人の接触を避ける取り組みや1ステージごとに換気をすることなどの通知をし、会場スタッフの強力なサポートの元、開場から閉場までスムーズに行うことができました。お客さまのご協力、そしてやるからには全力で!と取り組んでくれたスタッフに感謝しております。

終演後、お客さまには「ウィルス騒ぎで落ちこみ気味の気分が晴れました」「この時期によく決断されました」などなど、うれしいご感想をたくさん頂戴しました。

生の演奏はその瞬間に生まれる表現があって、同じプログラムであっても、別の日であればまた違ったものになったと思います。あの日あの時間をご一緒してくださったお客さまには、感謝の気持ちでいっぱいです。

でも…。その後私の気持ちは晴れないのです。
こんな素敵なお客さまやスタッフの健康を損ねるかもしれないことを取りやめる決断もできる立場でありながら、決心の曖昧なまま参加したことが気にかかって、終演後ずっと心のどこかに引っかかり続けています。