就職のときに必要な卒業証明書をとりに大学へ行った。

昔と変わらぬ、広大なキャンパス。整然とした建物の配置。

いつ見ても美しく、すこし鬱蒼としている緑。


でも大分近代的になった。新しいビル状の校舎がいくつか建った。

耐震補強でハリボテ状態でかっこよくなってしまったかつてのあのボロ校舎。

よく見ると、そんな近代的な建物がニョキニョキ建っている。

道の配置はそのままに。


懐かしのキャンパスを歩くと、ひとりでに記憶がよみがえる。

友達とよく行った、大学の中では比較的高級なレストラン。

久しぶりに友達に声をかけられ会話を交わしたあの角、その角。

工学部の男子はどんなもんじゃい?と見に行った比較的庶民的な食堂。

部活の先輩をみかけたあの木と木の間。

彼とのことをボンヤリ考えたあの階段。

そこに、今は、今の大学生が普通に生活をしている。


教務掛がどこなのかわからなくて、今の大学生に声をかけた。

若者らしく、また利害関係もないので無愛想。

それでも私はなんとも思わない。私も大人になったものだ。


今はこの地を離れた大学の友達みんなに見せてあげたい。

懐かしいね、変わらないね、変わったね。

あの頃あそこで誰々がこんなことしてさぁ~、懐かしいよね。

あのとき誰々こんなこといってさぁ~、若かったなぁ~!

もう俺らすっかりオッサンだよなぁ~!!


皆、それぞれのタコツボに入ってる。