今日はさらば、我が愛を見た。泣いた。最近涙もろい。

古いしきたりを頑なに守り、性を越えて役にとりつかれたティエイー。有名な役者になり、遊廓に通い、人気の遊女と結婚してしまう覇王。時代の激流のなか、次第に三人の関係が崩れ、破滅に至る。

どうしたらこんな悲劇にならないで済んだのか。二人が座長の教えを頑なに守れば?覇王が遊廓へ行かなければ?ティエイーが嫉妬しなければ?遊女がでしゃばらなければ?伝統として守るべきものと、時代の流れで受け入れるものとのあり方は?共存ではないのか?

ティエイーは役に深くとりつかれ過ぎた。だからいい作品ができたが私生活では大いに苦しんだ。役を追究しすぎたがために現実や時代とのギャップに耐えられなかったんだ。真剣すぎてかつかつだと、苦しむよと旦那さんは私に言う。あそびや許しがないのかな。だから結果、短命。

それも美学だよ。理想を追究して何が悪い。ギャップに苦しんで散る。流れ星のようにパッと現れあっという間に消えていく。短かったけど、気付いた人の心のなかには残るかもしれない、流れ星の輝きがどの星よりも美しかったことを。