暇になったので、ふと思い立って美術館に行ってみた。日本で一人で美術館へ行くなんて初めてだ。ちょっと自分に酔いつつ(笑)


その日の美術館のイベントは、肖像画だった。たまたま、着いた時間のあと20分で、無料の肖像画の講義があるということだった。ビラを配り、声をかけているおじさまの熱心な勧誘もあって、講義の部屋に行った。


聴衆はおじさまおばさまが多かった。どうやってこの講義の情報を得たのだろう???あとで知ったが、美術館の作っているリストがあって、そのメンバになれば多分連絡がくるかなにかなのであろう。老後の楽しみって、こういうのなのかな。


■ 講義概要


・絵にはランクがあって、歴史画(キリスト教世界)、肖像画、風景画、静物画の順であった。
・肖像画の始まりは、14世紀、とある令嬢が恋人と離れて暮らさなければならなくなったときに、彼を忘れることがないよう、彼に照らしたランプの影をなぞって、それを持ったことから始まる。横顔がイタリアではブームとなった。
・一方、アルプス山脈を隔てた地域では、北欧ルネッサンスが開花していたのだが、四分の三法と言われる、正面よりちょっと斜めを向いた顔の肖像画が流行した。
・肖像画には、人の意思が含まれる。例えば、神と対等に描いて欲しい。気高く見えるように。背景には太い円柱を(広い空間を演出)。貴族と同じ服装で。成形してほしい。この絵は私じゃない!(モデルが画家にクレームし、画家がその絵を売ることが出来ず、やむなくアトリエに生涯保存。後の世で人の目に触れることになるという意味。)


■ 講義&絵を鑑賞しての感想


・当然のことかもしれないが、絵には"人の意思"が含まれることが私にとって驚きだった。ただの写真とは違う。
・肌の陶器のような美しさ。頬の紅さ。それとは対象に、目の描写は潤みつつ、奥行きがある。
・顔を強調するがために、顔は細部に渡って描き、服や背景はぼんやり。
・服のシルクの表現。フリルの表現。装飾品の金属の表現。ダイヤの輝きを、どうやって油絵で表現できているのだろう…???
・こちらに微笑みかけて鑑賞者に媚を売る肖像画、決して媚びる絵を描かなかった画家。


…そして、ヨーロッパの美的感覚にはかなわないと思った。何かメークのヒントになることは…、ファッションのヒントになることは…、という目線で見ている自分に気づいた時に、新鮮味を覚えた。


■ 売店にて


何かめぼしい戦利品はないかと散策。私が食いついたのはやっぱり印象派のクロード・モネの絵ばかり。ポストカード以外、よさげなものがなかったので、何も買わずに退散。(ポストカード買い集めブームは、えつの中で既に去っている。)


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最近疲れていたので、こういう、自分にとって新鮮味のある行動って、いいかもしれない。(私って、美術系に興味あるんだなって自覚。)