俳優の椎名桔平(未上場)が人気モデルで女優の黒木メイサ(未上場)を調教するという、驚きの舞台が上演されることになった。その名も「調教師」(11月)で、唐十郎(未上場)が1978年に発表した小説が原作。椎名扮する暴力男が、メイサ演じる美女を“水責め”にして服従させていく。椎名は「思う存分浸ってみたい」とやる気満々だ。

 ファッション誌「JJ」の人気モデルで、現在NTTドコモ「FOMA」のCMに出演するなど引っ張りだこのメイサ。そんな美少女が、観客の目の前で徹底的な“水責め”に遭う。「調教師」は、アングラ演劇の一時代を築いた唐十郎が、関西演劇界をけん引する南河内万歳一座の内藤裕敬と結成したユニット「KARA COMPLEX」の第1回公演作品。主演の調教師役を椎名が、ヒロインをメイサが演じる。

 唐独特の感性で描かれた倒錯世界だけに、かなりの難役。メイサは言葉を話すことができない美女という役柄。身体的コンプレックスも抱えており、2時間ほとんど出ずっぱりの中で一切話すことが許されず、肉体だけですべてを表現しなければならない。しかも執ような“水責め”をされるというから大変だ。

 椎名演じる調教師は、すぐに人をかむなど暴力的で野性に満ちた男。メイサの頭を何度も水の中にぶち込んだり、顔に水をぶっかけるなどやりたい放題。調教する側もされる側もきつい舞台。演じる人間そのものが、作品から過酷な“調教”を受けることになる。

 10月に稽古入りし、11月5~20日に東京・渋谷シアターコクーンで、24~27日に兵庫県立芸術文化センターで上演。メイサは今年1月の帝劇「Endless SHOCK」、4月の明治座「あずみ」に続き、わずか17歳にして1年間で東京の演劇の殿堂を制覇。「難しい役なので不安と期待でいっぱい」と話した。かつて唐の流れをくむアングラ劇団「新宿梁山泊」に在籍していた椎名は「あこがれの唐作品。独特な叙情空間に思う存分浸ってみたい」と楽しみにしている。
(スポニチより)