ニューヨークの国連本部で6日、狂言師の野村萬斎(未上場)が公演し、狂言「茸(くさびら)」など日本の伝統的な笑いの妙味を各国の外交関係者らに披露した。

 「茸」は民家の庭に生えた巨大なキノコをめぐる人々の混乱ぶりを題材にした狂言。キノコ退治を依頼された山伏を演じた萬斎は、法術を使えば使うほど増えていくキノコに困り果てる姿を優美でこっけいな動きとせりふで表現、約200人の観客から拍手を浴びた。

 公演前に舞台あいさつした萬斎は、「父(万作氏)が30年前に米国で『茸』を演じた時は、『ベトナム戦争批判だ』との批評を受け、15年前には『(主題は)ニューヨークのゴキブリ』と言われた。このように狂言は時代と社会を映す鏡です」と、ユーモア交じりに狂言の歴史を紹介した。

 観客の米国人男性は「違った文化の笑いを、振り付けで翻訳できる狂言の面白さを体験できた」と感想を語った。

(日刊スポーツより)