升田幸三の将棋上達法 | エトワールのささやき

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エトワールは、自分自身が住む世界は、タロットカードでできていると思っています。タロットカード78枚のなかには、天も、地も、人も、木火土金水も、春夏秋冬も、東西南北も、色も、空も、存在します。この宇宙そのものです。

升田幸三の将棋上達法というメモを若い時に作っていたのが、古い資料の中からでてきました。


なかなか興味深い内容です。


1 将棋は駒を取る手に問題が多い。反射的に駒を取るのはいけない。取った駒の後の活用を考えて駒を取るべきだ。


2 駒を取るために、攻撃の焦点から駒が離れるのはもっともいけないことだ。駒の取り方とともに、駒の取らせ方もある。相手の手を遅らせる駒の取らせ方には妙手が多い。


3 敵陣に進出した味方の駒は、いたずらに敵の駒と交換しない。たとえ歩と飛車であっても、そこまで要した手数を考えると、敵陣に近い歩には、プラスアルファがついていると考えなくてはならない。拠点の駒は極力交換しない。

4 「両取り逃げるべからず」は理にかなった格言だ。一度に二つの駒は取れない。一つの駒を取るのに2手かかる。その間にもっと厳しい手はないか考えることが妙手を探すコツである。


5 将棋は碁のように右隅で損をしたら左隅で取り返すということができない。小さな戦果を徐々に広げていく他ない。一手づつの組み合わせで局面を作っていくので、自分勝手に都合のよい手が指せるわではない。自分の方がいいと思っているときが、もっとも難しい局面に差し掛かっていると思うべきだ。


6 優勢を維持して勝ちにつながる。優勢な時ほど攻めずに自陣をよく見て指し進めるべきだ。勝ちをあせらず、次に厳しい手を含んだ手をじんわりと指すことが大切だ。


7 プロ棋士は相手の反撃を極度に恐れる。反撃をかわしながら手を進めることが重要だ。


8 即詰がなければ、極力王手をかけないことが寄せのコツだ。


9 将棋は素直に指したら負ける。将棋は相手のミスを突けるかどうかで勝敗が決まる。このことを正しく認識することが上達のコツだ。


10 将棋というのは、相手によほどのスキがない限り、序盤から自分だけかってに上手くさせるものではない。序盤で一方的によくすることは考えるべきではない。

なかなか含蓄の深い、将棋上達法です。