荒木経惟さんの本を読んでいたら、「愛」について書かれた章がありました。そこにはこう書かれていました。この方の写真の本質は、こういうところにあるのだと納得します。そのうえで、この方の写真を見返すと、今までと少し違う印象を受けました。
この方は、人生や恋愛の本質をよく知っている方だと思います。少し長いですが引用させていただきます。知っている限り、世界中のどんな著名な文学者や哲学者のものよりも、その本質を正しく示しているよい内容の言説だと思います。
さあ、恋をしよう
恋は小さな不幸の始まりだ
愛とは心を縛ること
愛と憎しみは対照じゃない
愛の中に憎しみは入っている
愛には、いろいろな意味がある
ピュアなものだけが愛じゃない
近寄るタイミングもいる
去り際のタイミングもいる
絶妙じゃないといけない
ここが、憎まれるか、愛されるかの分かれ道
難しい・・・
愛は、ゼッタイに伝わらない
愛しい気持ちがなかったら
向こうの愛しさはでてこない
要するにアングルだ
物の見方
相手の一番素敵なところを探せ
人間にはプラスもマイナスもない
とにかく誰かが必要だ
幸せって、案外ひとりじゃ気がつかない
幸せは、甘い哀愁がないとダメ
バンザイというには声が小さい
手を下げるには声が大きい
いつでもどこでも
しょっちゅう写真を撮っている
ずっと見つめていたい
それが恋とか愛とかいう行為なのかもしれない