旅のものがたり


【第142回】


「無限の水」



全ての生き物は、水なしでは生きていけません。



人間も同じで、決して例外ではありません。


そのため人は昔から、水の近くにいたがりました。



近くに水があると心が安らぐため、お金のある人は庭に水を置きたがりました。


魚が泳ぐ池、軽やかなせせらぎ、小さな噴水などが作られました。




もっとお金のある人は、庭にプールを作りました。


プールで泳いだり、プールサイドで寝そべると、とてもくつろいだ気持ちになれるのでした。


プールサイドでは時々パーティーが開かれ、プールが立派で豊かに水をたたえているほど喜ばれました。




ただ、どこまでもプールを大きくすることはできません。


建築家たちは頭をひねり、どうやってもっと豊かにするかを考えていました。



この問題に、素晴らしい答えを出した人がいました。



人生の半ばで建築家となったその人は、見渡す限り水平線まで続く、無限のプールを作り出したのです。



人が生み出した無限の水面、インフィニティプール。



縁ギリギリまで水をたたえたプールの水面は、プールサイドから見ると海や湖につながって見えるように作られています。


海とプールが、青い空や燃える夕焼けを映す時、両者は一体となって無限の水面を作り出すのです。



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スリランカの有名な建築家、ジェフリー・バワが考案したと言われるこのプールは、今では数々のホテルで目にすることができます。


無限の水辺でくつろぐ機会があったら、こんな話をちょっと思い出してみてはいかがでしょうか。



▼もうちょっと知りたい!という方はどうぞ↓


インフィニティとは無限という意味で、有限であるプールの水を、人の視線に合わせて海や湖の水と重ねことで、無限の水辺が生まれました。


スリランカの天才建築家と呼ばれるジェフリー・バワ(1919-2003)は、裕福な家庭に生まれて世界を旅し、38歳で建築家となって様々なホテルや学校、公共施設などを設計しました。


スリランカの首都、コッテにある国会議事堂も彼の作品の一つです。



▼編集後記


行って来ましたスリランカ。あちらこちらを視察して来ましたが非常によかったです。


食事はカレーだけではなくておいしいし、ホテルが素晴らしいです。


また、円高に加えて物価が安いので、行ってしまえばあまりお金がかからず、優れた雑貨の多い、男の私でも楽しくなる買物天国です。


いい旅ではスリランカ航空の公式パッケージである「スリランカンホリデーズ」を取り扱っていますので、様々な提案をしていきます。


航空会社の公式パッケージならではの特典がついており、他のツアーにはないものですのでお勧め出来ます。


私はすっかりスリランカが気に入ってしまったので、来週からしばらく、見てきたものをご紹介したいと思います。


写真もたくさん撮ってきたのでWEB上にUPします。行ったことのある方からコメントをいただけると嬉しいので、その用意もします。


ちなみにプールへは、頑張って一度だけ入ることができました(午後6時前でしたが)。



▼これであなたも物知りハカセ?


「次のうち、インフィニティプールの別名は?」

A.ポセイドンプール
B.ホリエモンプール
C.ホライズンプール










答え: C.ホライズンプール


Horizonは水平線を指し、プールの水面が水平線までつながることからこうも呼ばれます。



▼ものがたりに学ぶ、今週の教訓

「自然に身を委ねることで、無限の可能性が広がることも」



最後までお読みいただき、ありがとうございます。


それでは、来週の旅のものがたりをお楽しみに!


「旅のものがたり」
発行者:株式会社いい旅
執筆:黒崎 康弘


★毎週金曜日発行
☆登録・変更・解除はいい旅のホームページから
http://www.etours.jp
※またはインターネットで いい旅 と検索してみて下さい。


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【第141回】


「燃え上がる桜」



むかし、海を越えてある島に移り住んだ人々がいました。



島の気候は暖かく、海は美しく豊かで、きれいな花が咲きフルーツが取れて、結構住みやすいところでした。



でもやっぱり外国なので、遠く離れた故郷を思わない日はありませんでした。




そんな彼等の心を慰めてくれた花があります。



毎年決まった時期に咲くその花は、形も色も故郷の花とは少し違っていました。


でも人々は、咲き誇る姿に故郷の花を重ねて、咲くのを心待ちにしたそうです。




南の島サイパンに咲く赤い花、フレイムツリー(火炎樹)。




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毎年時期になると、燃え上がるように赤い花が咲きこぼれます。



花が散ると、地面に朱色の絨毯が敷き詰められたようになり、また別の風情があるそうです。



かつて日本から移り住んだ人々はこの赤い花を南洋桜(なんようざくら)と呼び、海の向こうの故郷を思いました。




桜と違って、すぐに散ってしまうわけではないようです。


もしこの花の咲く頃にサイパンを訪れたら、きれいな海で遊ぶ合間に、南の島に燃える桜も鑑賞してみてはいかがでしょうか。



▼もうちょっと知りたい!という方はどうぞ↓


※火炎樹(かえんじゅ)は鳳凰木(ほうおうぼく)とも呼ばれ、マダガスカル原産です。


樹高は10~15mほど、花の大きさは10cmほどで、炎のように赤い大きな花が、鳳凰が翼を広げたように見えるためと言われます。


熱帯に分布し、ハワイや台湾、日本では沖縄で見られるそうです。



▼オマケの話


サイパン島のガラパンと呼ばれる地区の沖にあるマニャガハ島は、日本が統治した時代には要塞化され、「軍艦島」と呼ばれました。


現地の古い言葉では、「一時休憩」という意味だそうです。


現在は無人島で、環境保全のため島に宿泊することは禁止で、釣りも禁じられていますが、マリンスポーツを楽しむことができます。



▼編集後記


フレイムツリーが咲いている時にサイパンを訪れたことがあり、飛行機の窓から島を見て、赤い点が炎のように見えるほどでした。


ただ名前も火炎樹ですし、移り住んだ人々のその後の運命を思うと複雑な心境になり、バンザイクリフやスーサイドクリフを見て拍車がかかってしまいました。

一緒にいたカミさんも同じだったようで、2人でしばし沈んでいました。


でもすぐ近くにあるマニャガハ島は、海もビーチも格段にきれいで楽しめました。観光は順番を考えた方がよいでしょう。


思えば、出迎えてくれた変なマスコットが、沈んだ気持ちを少し和らげてくれた気もします。



▼これであなたも物知りハカセ?


「サイパンで出迎えてくれる、変なマスコットとは?」

A.サイパンマン 
B.サイパンダ








答え: B.サイパンダ


パンダの鼻のあたりにツノをつけて、サイパンダ。


超くだらないのですが、サイパンダのバスも走っており、いたって本気のようです。


着ぐるみが迎えてくれた時は思わず苦笑してしまいましたが、日本人しか分からないシャレで良いのかなと心配してしまいました。



▼ものがたりに学ぶ、今週の教訓

「どんなに華やかで美しいものでも、どう見えるかは心次第。」



最後までお読みいただき、ありがとうございます。


それでは、来週の旅のものがたりをお楽しみに!



「旅のものがたり」
発行者:株式会社いい旅
執筆:黒崎 康弘



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◆【旅のものがたり】
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2012年6月1日号
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「旅のものがたり」は、素直な好奇心で、先入観なく世界や日本のことを
楽しもうと始めた企画です。雑学や話のネタとしてお楽しみください。

それでは早速、今回のものがたりをご紹介しましょう。

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【第140回】


               「竜宮の7つ部屋」



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あるところに、お金持ちの事業家がいました。



絢爛豪華な建物を作り出して、人々にそこで過ごす楽しみを与えたため、
いつしかその場所は、「竜宮城」と呼ばれるようになりました。



今では建物の多くが建て替えられていますが、一部では当時のものも残っ
ています。



7つの部屋からなるその建物は、それぞれの部屋が画家に割り当てられ、
画家達は部屋の壁と天井に、思い思いに筆を走らせました。



たおやかな美人画、柔らかな静物画、素朴な自然の風景など、部屋には
画家達の個性が現れました。



部屋の装飾には職人達が腕を振るい、お金に糸目をつけない高価な材料
が使われ、大変贅沢なものとなりました。



個性溢れる絵画と、きらびやかな装飾を持つ各部屋は、真っすぐな長い
階段で結ばれ、建物はその特徴で呼ばれるようになりました。




かつて「昭和の竜宮城」と呼ばれた、目黒雅叙園(めぐろがじょえん)
にある、百段階段(ひゃくだんかいだん)。



雅叙園に唯一現存する木造建築であるこの建物は、現在は東京都指定の
有形文化財となって保存されています。



自由に入ることはできませんが、宿泊客やレストランの利用があって事
前に予約をすれば、案内つきで見学できます。



また、各種イベントを開催しているため、そうしたものに参加すると、
普段より賑やかな百段階段の姿を楽しむことができるでしょう。



機会があれば訪れて、現代に残る昭和の竜宮城を感じてみてはいかがで
しょうか。




▼もうちょっと知りたい!という人はどうぞ↓


※7つの部屋に対し、専任で創作に臨んだのは6名の画家です。


下から2つ目、最も豪華な漁樵の間(ぎょしょうのま)だけは、1人が
担当したものではなく、金箔などがふんだんに用いられています。


実際に宴会場として使われましたがあまりに華やかだったため、披露宴
では花嫁が目立たないと敬遠されたといいます。


それ以外の部屋には画家の名前がついています。


下から6つ目の、清方(きよかた)の間には美人画が飾られ、絵の価値
が最も高く、この部屋の絵だけが取り外して貸し出せるようになってい
るそうです。


※一番上の頂上の間(ちょうじょうのま)は、天井には絵があるものの
壁にはありません。


画家が天井を仕上げたところで亡くなってしまったためで、誰かが引き
継ぐことなくそのままにされています。


義理堅い話だと思ったのですが、その後は物置として使われていたとい
うのが少々微妙なところです。



▼オマケの話

※地震には強いそうですが台風に弱く、屋根が飛ばされてしまったこと
もあるといいます。


そんな場合でも東京都の許可を得ないと修理できないのですが、助成金
は特にないのだそうです。


※百段階段は、宮崎アニメ「千と千尋の神隠し」に出てくる「湯屋」の
モデルになったと言われます。



▼これであなたも物知りハカセ?


「百段階段という名称ですが、実は百段ではありません。実際は何段
でしょう?」

A. 99段
B.101段
C.108段


















答え: A.99段


日光東照宮で、柱が1本逆さまになっている話は有名ですが、それと
似たような考え方で、少しだけ遠慮して作られたそうです。



▼編集後記


先日、他の仕事を兼ねて百段階段を見学してきました。


丘の上にあるのですが木々の茂った中にあるため、外からはほとんど存
在がわかりません。


入館してすぐ左にエレベーターがありそれを利用して行くのですが、予
約しないと入れず、靴は脱ぎ、写真の撮影は禁止です。

湯屋のイメージを持って訪れると地味に感じますが、保存のために照明
を落としているせいもあるのでしょう。


イベントの際にはもっと賑やかになると思います。


6月から「目黒と雅叙園の魅力展」、10月には華道家の假屋崎省吾氏
が「假屋崎省吾の世界-花の絆-」というイベントをされるそうです。


雅叙園ホームページ↓
http://www.megurogajoen.co.jp/event/kariyazaki/hyakudan.html




最後までお読みいただき、ありがとうございます。


それでは、来週の旅のものがたりをお楽しみに!

(来週一週間は海外出張に出てきます)



■旅のものがたりについて

★知っている人も、知らない人も楽しめて、誰かに話してみたくなる。
 知的好奇心が人をつなぐ。そんな「ものがたり」を目指しています。

★内容は事実や伝承に基づいていますが、あまり細部にはこだわらず、
一部を紹介しています。

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「旅のものがたり」  

発行者:株式会社いい旅
執筆:黒崎 康弘

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