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  2007年頃からソマリア沖やアデン湾にて海賊行為が頻発し、翌年のウクライナの貨物船「ファイナ号」が襲撃されたことを契機に安全保障上の事態として重大視した国際社会は「ファイナ号事件」を境に対策を強化に舵を切りました。同海域での海賊行為の活発化は、わが国商船隊の航行を脅かすものであり日本の生命線であるシーレーンの確保が喫緊の課題となっていたことから「海事振興連盟」において会合を重ね、首相官邸に麻生首相を訪ね要請活動を行い「海賊対処法の制定」を求め、一刻も早い海上自衛隊の派遣による護衛活動を求めました。
 麻生首相は、我々のこの思いを重く受けとめ海上自衛隊のソマリア沖への派遣を検討し、2009年の法制定に先立ち「海上警備行動」を発令の英断を振るい、海上自衛隊の護衛艦2隻をソマリアに向けて出航させ、「海賊対処法」が成立後は、護衛活動の根拠法を自衛隊法等に定められた「海上警備行動」から「海賊対処法」に切り替え警備行動が行われ、世界各国から高い評価と称賛を得ていることは皆様ご高承の通りです。
 海賊対処のため派遣されている部隊も、第10 次派遣海賊対処行動水上部隊が昨年10 月に日本を発って以来、約5 ヶ月ぶりとなる3 月12 日、横須賀基地へ帰港しました。第10 次隊は、 第6 護衛隊司令(水間貴勝一等海佐)の指揮の下、護衛艦「おおなみ」(米丸祥一艦長)および同「たかなみ」(吉野敦艦長)、乗員約380 名(海上保安官8 名を含む)により編成され、アデン湾にて32 回に及ぶ護衛活動を実施しました。
  この日は、ご出席いただいた杉本海上幕僚長はじめ派遣部隊の指揮官らに御礼を申し述べるとともに護衛艦乗員の方々のご苦労に改めて感謝の意を表しました。
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