1月25日(火)、ボツワナ共和国ナシャ国民議会議長が来日され、会談の時を持ちました。ナシャ議長は、ボツワナ女性政治連盟の初代会長を務め、女性初の国民会議議長に選出される等、ボツワナの女性政治家の草分け的な存在であります。
衛藤 征士郎ブログ Powered by Ameba
 ボツワナ共和国の国名は、先住民の大多数が占めるツワナ族に由来し、『ツワナ族の国』を意味するとのこと。1966年の独立以来クーデターや内乱のない平和安定国家であり、アフリカにおけるグッド・ガバナンスの模範例と言われています。独立以来ボツワナ経済は、牧畜を基幹産業としていましたが、1967年ダイヤモンドの発見以来、急速な経済発展を遂げます。現在、世界1位の産出額を誇るダイヤモンドがGDPの42%、輸出総額の75%、政府の歳入の50%を占め、ここ30年間の経済成長率は9%を維持し一人当たりの国民所得も6,640ドルと中高所得国となっています。
 他方、同国を悩ませているのがHIVやAIDSです。成人感染率が25%と世界で最も高いレベルにあり、わが国も1992年に青年海外協力隊及びにシニアボランティア派遣取極を行い、これまで251名を派遣し人材開発及びエイズ対策等に従事し同国社会の発展に貢献しています。ナシャ議長もダイヤモンド依存型経済の脱却を目指して産業の多角化、雇用創出、格差是正、地域インフラの整備等に取り組んでいることを披瀝しました。
 わが国も同国の貧困削減をサポートするとともに経済成長を後押ししていくものです。ナシャ議長を始めとする同国議員団の議会制民主主義の定着と平和への努力に敬意を表し、両国関係の益々の発展を祈念します。