40年間、中国経済は米欧からの絶え間ない外国投資と技術流出、ほぼ無制限かつ安価な労働力、そして自国が生産するものは何でも買いたがる広大な市場によって、いびつながらも急速に発展してきた。

 

  米欧が中国を富ませた

 

その結果、世界の製造拠点は急速に収縮し、特にアメリカでは、安価な労働力を求め企業が中国への移転に躍起になった。繊維製品から電子機器、自動車部品、コンピューター、ひいては高度な軍事システムまで、アメリカの産業全体が、一夜にしてとは言わないまでも、数年のうちに消散してしまった。2001〜18年の間に、アメリカ国内だけでも製造業における370万人以上の雇用が中国に奪われたと推定されている。

 

中国では中産階級が台頭し、「新興富裕層」と呼ばれる上流階級も出現した。ビジネスマンやハイテク王、製造業が異常なほど裕福になり、共産党員も同様だ。中国共産党は、今や億万長者からなる裕福な政党である。わずか数年前(コロナ禍以前)、習近平は中国における前例のない成長を成し遂げたと自慢していた。

 

しかし、そんな時代は終わった。

 

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