膵臓がん治療が難しい病気である上に発見しにくく、初期の兆候が見過ごされがちです。その結果、多くの患者は病気が進行した段階で診断されます。ここでは実際の患者の事例を挙げて、膵臓がんの初期兆候を説明し、一般の人の認識を高めていくことができれば幸いだと思います。

 

  膵臓がんの発見されにくさ

 

初期症状で見つけにくいため、膵臓がんは初期段階ではなかなか発見できません。診断されたときは、がんはすでに周囲の組織や他の臓器に広がっており、手術で取り除くことができない進行がんとなっている事が多いのです。進行した膵臓がんの治療は、症状を管理し、がんの進行を遅らせる化学療法、放射線療法、免疫療法がありますが、これらは治癒を目指すものではありません。膵臓がんが非常に早期に、局部的に発見された場合には、手術が治療の選択肢となり得るのです。

 

診断5年後の生存率は全患者のわずか12%です。膵臓がんが進行していると診断された患者は、診断後、約1年の生存が一般的です。腫瘍が大きくなる前、または広がる前に診断された場合、平均生存期間は3~3.5年です。早期診断を受けた膵臓がん患者の治癒率は約10%です。

 

膵臓がんの早期発見は、治療と予後にとって非常に重要です。

 

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