清朝末期に日本に亡命した孫文犬養毅や頭山満らの支援を得ていたことは有名な逸話だ。そして今、東京の街角には、清王朝末期の動乱を彷彿とさせる情景が広がりつつある。「亡命に等しい中国人を遠ざけるのは日本の国益に叶うのだろうか」。永田町の一室に響いたこの指摘は、日本社会に1世紀以上前に繰り広げられた対中政策の胎動を象徴している。

 

中国経済の失速と秦剛外相の失踪に象徴される政局不安により、多くの中国人が海外に「脱出」している。英語の「run(走るの意)」を文字った「潤(ピンインでrun、国外脱出の意)」活によって、多くのインテリ層や富裕層が資産を持って東京に集っている。

 

「本来はそのような人々と意見交換しなければならない。『義を見てせざるは勇なきなり』という日本人古来の生き方を今こそ示し、懐の深さを見せないといけない」。こう語るのは務台俊介衆院議員(自民)だ。中国人富裕層や民主活動家は海外の大都市に集っており、なかでも東京が一番のホットスポットになっている。

 

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