1000年以上前、現在のイタリア、ヴェローナの北に位置するバルド山の岩壁に沿った薄い岩の窪みに、隠遁生活を送る修道士がいたといいます。 北、西、南は切り立った崖に、東は隣接する谷に囲まれ、崖っぷちの修道院は静かに内省するための精神的な拠り所だったのでしょうか。

 

今日、隠遁生活を送ったといわれる場所はもはや存在していません。 重力の法則に逆らい、天と地の間に浮かんでいるかのような壁と塔を持つゴシック様式の壮麗な礼拝堂が、その場所にあります。 マドンナ・デッラ・コロナ・サンクチュアリは、生きた岩から半分切り出された狭い高台にあります。

 

何世紀にもわたり、この山の聖地は多くの変化を遂げてきました。かつては険しく危険だった崖の階段は、観光客や宗教巡礼者の利便性のために近代化されています。バルド山頂からの新しいルートと、山上の大きな町スピアッツィからの急な階段が完成し、現在ではシャトルバスが往復しています。聖域自体は1970年代に大規模な改築と拡張が行われました。

 

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