台中市のある町の日常風景。
人の良さそうな若い男性が、一人で店をやっている。
平台には豚肉のブロックがいくつも置かれ、客の注文に応じて切り売りしていた。
その傍らの地面に置かれていたのは、長辺が60センチほどのプラスチック製の赤い容器。
おそらく、もとは豚肉を入れて運ぶ箱であろう。
しかし、その赤箱に入れられていたのは豚肉ではなく、1歳ほどの男の子だった。
まだ十分に歩けるほどではないので、箱のなかで、おとなしくしている。
完全に自分の世界である赤い容器のなかで、男の子は、体を折ってすやすやと寝ている。
目を覚ませば、その可愛らしさで道行く人々を引きつけて、大変な人気者になる。
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