現在、アルツハイマー病の正確な原因究明が進められているなか、一般的な甘味料が発症に関与している可能性を示唆する研究結果が増えてきている。

 

異性化糖(HFCS)は、加工食品や飲料によく使われる甘味料だ(日本ではよく「果糖ブドウ糖液糖」と表記される)。トウモロコシのデンプンから作られ、安価で保存性が高いため、一般的に砂糖の代わりを担っている。

 

昨年6月にPublic Library of Scienceに掲載された研究によると、幼少期から異性化糖を摂取したラットは、記憶、感情、神経系機能を司る脳領域に有害な変化を起こした。異性化糖を長期的に摂取すると、これらの脳領域の代謝が長期的に低下し、アルツハイマー病に典型的な変性と認知機能の低下をもたらすことが判明した。

 

今年3月に米科学誌『The American Journal of Clinical Nutrition』に掲載された研究レビューでも、果糖が高次認知機能に関わる脳領域の代謝を低下させる可能性があると述べられていた。

 

レビューに携わった研究者たちは、脳内で果糖のレベルが上昇すると、アルツハイマー病のリスクが高まる可能性があると理論づけている。

 

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