晋王朝の時、夏統という男がいました。


ある日、政治家の賈充(かじゅう)は自分に仕えるよう夏統を説得するも、断られてしまいました。諦めきれずに、夏統を軍営に招いて見学させ、「もし、私に仕えれば、これらの兵士を指揮することができる。どうだ?威風があるだろう?」と更に説得しました。

 

しかし、夏統は再度断りました。


次に、賈充は大勢の美人を集め、夏統を囲んで踊らせますが、夏統はやはり動揺しませんでした。


何度も説得に失敗した賈充は、「このような人がいるとは!まさに体は木でできていて、心は石でできている!」とあきれました。

 

「木人石心」とは、誘惑に負けず、固い意思を持っているという意味です。


現在では、薄情で冷酷な人のたとえとして使われています。

 

(出処『晋書』「夏統伝」)

 

 

 
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