ここ数か月、子供の失踪が中国全土で相次いでいる。中国国内は監視カメラや携帯電話情報などビッグデータで個人が監視網から抜け出せないにも関わらず、なぜ子供たちは消えていくのか。

中国当局が公表した「中国における臓器移植の発展に関する報告書(2020年版)」によると、中国は2015年~2020年、臓器提供数、移植数ともに世界第2位だった。病院から、快挙として児童の臓器移植成功のニュースが流れるたび、保護者らの心は不安になるようだ。

 

失踪した子供たちは、中国共産党と病院、闇組織が絡む「臓器収奪」の闇取引に巻き込まれたのではないかーー。保護者たちを中心に中国の世論は失踪者と臓器ビジネスを関連づける傾向にある。「血液検査に行かないほうがいい。移植希望者と『マッチング』してしまうかもしれないから」こんな呼びかけもあるほどだ。

 

最近、遺体で発見された高校生の胡鑫宇さんのケースも例外ではない。現在、華人圏で高い注目を集める「胡鑫宇事件」について、中国評論家の唐靖遠氏は自身のニュース評論番組「遠見快評」で解説した。次段落から同氏の論説となる。

 

自殺?それとも他殺? 残る多くの疑問点