紅玉いづきさんの『ミミズクと夜の王』を読了。

手に取ったキッカケは、この作品が紅玉さんのデビュー作で、電撃大賞を受賞した作品だと知ったこと。
タイトルやあらすじにも惹かれるものがあり、読みたいなぁと思っていたところ、運良く図書館で見つけたため、これは!と思って早速借りてきた。


ミミズクと名乗る少女が、夜の森で魔物の王に出会う。ミミズクの願いは王に食べてもらうこと。
死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。美しい月夜の出会いからはじまる物語。


とても読みやすく、すいすいと読み進む感じが気持ち良い。
普段なかなか読み進まず、結局断念ということも多い私にも、お?これなら読み切れるかも?と思えた。
それに乗せられるように読み進めていくと、気づけば物語に引き込まれている自分がいた。

途中からはハラハラし通しで、え、そう展開するの?、これからどうなってしまうんだろう、と、本を置くことができなくなってしまった。

ラストに近づくにつれ、キャラクターの思いが溢れてくるようで、あやうく泣きそうになってしまった。

納得のいくラスト、心地よい読後感。

正直、舐めてかかったらしてやられた感がありました。何様だ。(笑)


選ぶことを知らない少女が、選ぶことを知った時。
手を伸ばして、何を掴むのか。


自分で選ぶ、ということを、当たり前にしているけれど、そのことからは目を背けがちだったりする。
今の状態は自分で選んだこと、これからどう生きるのかも、選ぶことができるということ。
それが許されるだけでも恵まれた環境にいるということ。

最近ようやく自分の人生について考え始めた私はそんなことを思いました。

自分にとって、何が幸せなのか。
どう生きていきたいのか。

しっかりと意志を持って選びたいものです。



紅玉さんの作品で初めて読んだのは、メディアワークス文庫の『あやかし飴屋の神隠し』。

その他の作品は読んだことがないけれど、今は今年3月に新刊が出たという『大正箱娘』に興味を引かれている。

使われる題材から、好きなものが似ているように感じて気になってしまう作家さん。

他の作品も読んでみたいと思う。





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紅玉いづき
『ミミズクと夜の王』
アスキー・メディアワークス(電撃文庫)
2007年


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