北京で美味しい有機米を入手するのに、最近までさほど苦労していませんでした。

なぜなら、淘宝のネット通販で、遼寧省から有機栽培のコシヒカリを注文できていたから。

ところが、10月以降、同じ商品を売っているどの店からも断りの連絡が入るようになりました。

 

理由は、「北京に荷物を発送できないから」。

そんなバカなと思い、調べてみると、本当に以下のような理由で商品の北京への発送制限がかかっていました。

①北京で国際会議が開催されるから

②物流倉庫で火災があったから

③春節が近いから

外国人の私にとっては、②以外理解できません。

しかし、ネット上では同じような質問がたくさん出てきます。

疑問に思うのは中国人も同じのようです。

 

仕方なく、近所にある中国の農水産物の優良商品を集めた展示館に歩いて行きました。

以前ここで、同じ商品を目にした(値段は少し高かったけれど)記憶があったからです。

 

ところが、何と、潰れているではありませんか!!

こういうことに出くわすのは、北京へ来て以来何度目か分かりません。

いつなくなるか分からない店を信用するより、ネットで購入する方が賢いと思い知ります。

 

中国のネットを利用した決算、物流技術はすごいです。

最近日本のニュースで、QRコードを使った支払いをさも珍しげに報道してますが、

そういったニュースを見るたびに、電子決算の面での遅れが印象に残ります。

北京に住んで1年7カ月。北京では立派な生活者として日々暮らしてみた実感として、

こちらの生活の便利さは、中国に住んだことのない日本人の想像をはるかに超えていて、

物流管理、電子決算、食事やスーパーのデリバリー、シェアサイクルなど、

IT技術の貢献により日本の生活の便利さに勝っていると思います。

もちろん、水道水が臭い、品物の質が悪い、品物が本物かどうかわからない、

農産物の農薬投入量が多いなど、

外国人目線では質が劣ると感じる面もかなりあるのですが、

中国ならではのやり方で、便利さと生活の質はかなり向上していると思います。

 

ですが、これだけ誉めたところで、私がいつも買い求めている有機コシヒカリ米が

通常ルートで入手できないことには、何の影響もありません(笑)

 

中国の品種である有機の稲花香米は出回っていて入手しやすいのですが、

炊いたときのタイ米のような香りが食欲を低下させ、我が家ではNGです。

粘り気の多いお米が好きで、日本でも、ゆめぴりか、ミルキークイーン、つや姫、コシヒカリばかり買っていました。日本の品種でも秋田小町とななつぼしは苦手です。

 

さて、どうするか。

大枚(たいまい)叩いて大米(中国語で米の意味)を買う…のはしゃくですが、(ギャグです)

高くても安全で美味しいお米を、もう少し粘り強く探してみます。