お久しぶりです。
毎日ブログを書くつもりが、日々の雑務に追われて後回しになってました。
負担にならない程度にアップデートしますね。
さて、今日はステレオタイプについて書きます。
突然ですが、「男性と女性が一緒に住む場合、戸籍上の夫婦となるべき」と聞いて、
「抵抗がある」と意見する人は、今の日本で100人中何人くらいいるのでしょうか。
恐らく、「抵抗がある」と言う人の頭には「事実婚」が思い浮かんでいると思います。
最近通い始めた中国語の語学学校で、上のような話題が出たのですが、
先生が公然と「有点儿奇怪(ちょっとおかしい)」と話していました。
はて、本当におかしいのでしょうか。
私は残念ながら答えを持ち合わせていません。
というより、中国に来てからこういった類のことにYes、Noはっきり意見できなくなりました。
日本では、日本の中での政治的正しさとも呼ばれる「ポリティカル・コレクトネス」に配慮して、
差別的・排他的にならない考え方と言葉使いをするよう心掛けるような流れがあります。
例えば、「彼」という表記を「彼/彼女」に置き換えたり、「彼氏、彼女」を「パートナー」と呼ぶ
などといった使い方が想定されます。これはアメリカから入ってきた考え方のようですが、
日本でもこういった政治的な正しさに配慮した表現や発言が公の場では期待されていると感じています。
それで、一方の中国。
こちらに来てからというもの、「男は家と車を持ってないと結婚できない」
「女は政治を語らなくていい」
「女同士の話題は化粧、ドラマ、流行…以上!」など、
ステレオタイプに満ちた発言を公然とする人に出会うことが増えました。
話題は男女に留まらず、西洋人は日焼け好き、アフリカ人は遅刻する、
彼女の彼氏はなんと黒人なのよ!(小声で)などなど、
これは日本ではアウトと思われる発言の数々を好まずとも耳にしてしまうのです。
初めのうちは反論もしていたものの、その頻度の多さに疲れ、
最近は無表情か驚いた顔をするくらいで流しています。
私なりの分析ですが、こういった話題に対して、
中国生まれの中国人はかなり疎いのだと思います。
すでに書いたコメントのうちいくつかは、
海外で出会った中国人エリートの口から聞いた言葉とも重なっています。
それとも、政治的に正しくないことは分かっていて、
それでもあえて言っていたのかもしれません。
で、私が思うのは、中国人は自分の持っているステレオタイプを隠さないってこと。
誰だってちょっとした偏見くらい持っています。
(ちなみに、ドイツでは血液型による性格診断も、差別を助長するとしてタブーとされているし、県民性を紹介し合うバラエティ番組なんかもステレオタイプの一種と思いますが、
見れば面白いし、大人同士の交流でネタとして持ち出すくらい許されてもいいはずです)
でも胸に秘めてるステレオタイプを言ってしまうと、白い目で見られるのが日本。
他方の中国は、決して褒めたくはないけれど、子どものように正直。むしろ言いたい放題。
中国人のステレオタイプ発言に付き合わされる我々外国人は、
呆れるのもよし、面白がるもよし、反論するもよし、お絵かきして空想するもよし。
リスニング力の向上にでも役立つことを望みつつ、そば耳を立て、
ただやり過ごすのが得策かと、そんな風に思っています。