CORE PRIDE の続き


元朔夜ヒロインの美月目線の後日談です











戦場から戻った佐助さんと私は、佐助さんの怪我が落ち着いたところで、信玄様に朔夜が織田に寝返った事を報告していた。


信玄様はただひとこと「そうか…」と呟き、それ以上何も言わなかった。


私は静かに頭を垂れ、ひと足先に部屋を退出した。


「朔ちゃん…」


もう返事が返ってこない人の名を呼ぶ。


募るのは虚しさだけ。


私は気づいていた。


朔夜の気持ちが揺れ動いていた事に。


そして…私には止められない事も。


「美月」


廊下でぼんやりとしていると、信玄様との謁見を済ませた佐助さんに声をかけられた。


「大福があったな。後で部屋に持ってきてくれ」


「はい。お酒と一緒にですね」


「いや、茶を頼む」


客人でもあるのだろうか。


私は台所へと急いだ。






佐助さんの部屋には客人など居らず、佐助さんだけが佇んでいた。


「お前も茶が冷めない内に食え」


「私にですか?」


「他に誰も居ないだろ」


私は佐助さんの側に座り、大福を口にした。


(何か大切な話かな…)


「単なる気分転換だから、そう固くなるな」


佐助さんは私の心を見透かしたようにそう言った。


「本当に良いのか?」


言われた意味に気づき、体が一瞬震えた。


「朔ちゃんは裏切り者です」


「お前が三葉の事を含め、御屋形への恩義を気にしているのなら忘れろ。俺への恩もな」


「…」


「今ならまだ、お前は道を選べる」


私はぎゅっと震える手を握りしめた。


「お前が本当に『側に居たいと思う』人間を選べ」


私は朔夜を想った。


幼なじみで、偶然再会をして、短い間だけど一緒に過ごしてきた朔夜を。


私は懐から櫛を取り出した。


それは朔夜が私に贈ってくれた品だった。


三葉が彫られたその櫛には、修繕をした跡が残っている。


「私は…」


私は櫛を強く握りしめた。


櫛はミシッと音を立て、二つに割れてしまった。


「私は佐助さんと供に生きると決めました。朔ちゃんがあの時利家様を選んだように、私もあの時に貴方を選びました。それは嘘偽りのない事実です」


「本当に良いんだな?」


「はい」


「だったら…」


佐助さんは私の頭をくしゃりと撫でる。


「なんでそんな泣きそうな顔してやがる」


「泣いてなんて…」


「強がるな」


目が熱くなり涙が零れた。


漏れる嗚咽を隠すように、佐助さんは私を抱きしめた。


「我慢しなくて良い」


「は…い…」


「俺の前では強がるな」


「うっ…」


止まることのない涙は朔夜への想い。


涙が尽きたら忘れよう。


もう居ない人の事など、考えるのは止めよう。 


そして私が選んだ新しい道へと進もう。


この人と一緒に。











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お試し的に書いてみました


佐助さんを選んだ美月


『CORE PRIDE』であっさり(?)佐助さんを選んだ美月ですが、その裏では葛藤がありました


ってとこ書きたかった\\\\┏( `ω´ )┓////


あとね…朔夜スト読んでて思った


佐助さん、朔夜ヒロインに甘い


佐助さんストの時の冷たい目は何処行ったのよ(;゚Д゚≡゚д゚;)?