私には秘密がある。

秘密の恋人がいる。

彼には満月の夜にしか会えない。

窓をコツコツと叩く音が響く。

私は急いで窓辺へと向かった。  

カーテンを開けると彼がいた。

私達は窓越しに手を重ねた。

私の手に彼が口付ける。

私の身体は甘く痺れて、彼を欲し始めた。

私の渇望する瞳を見て、彼は静かに首を横に振った。

白い髪。

血のように赤い瞳。

そう、彼は人であり人はではない。

触れることすら出来ない。

私達は悲しい恋人。