二人で手をつないだ

最後に手をつないだ

何度も重ね合わせたはずなのに

まるで初めて手をつないだような…そんな不思議な感覚に襲われた。

「ねぇ…」

「ん?」

「最後…」

「何?」

「最後にお願い事…してみて」

「お願い事?」

「そう、お願い事。私が貴方の流れ星になるから…きっと叶えてあげるから…だから…お願い事してみて。」

震える声を抑えながら、大切な貴方の顔をそっと見上げた。

「幸せになってくれ」

耳に届いた言葉に体が震えた。

「俺は…お前の幸せだけを祈っている」

大きな手が私の頬を撫でる。

流れる涙を拭うように

そっと

優しく

やがてお互いに引き寄せられるように、そっと唇を重ねた。

目を閉じた瞬間、ホタルの淡い光が見えた気がした。

この恋と同じ

いつかは消えてしまう小さな光

夏が終わり秋が来て、ホタルの光が消えてしまっても

きっと消えない

きっと消せない

きっと忘れない

貴方の事も

貴方を好きだった気持ちも

この大切な…大切だった恋も

きっと…










※松任谷由美さんの『ホタルと流れ星』をイメージして書いたSSです