三日月の君へ | ethlinの煩悩毛だらけ

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煩悩さらけ出し日記

何一つ変わる事のない一日を過ごした。


外はもう薄暗い。


人気のない帰り道、私はふと空を見上げた。


空には淡くぼんやりと光る三日月が浮かんでいる。


ふいに君の笑った顔を思い出した。


顔を合わせると、君はいつも笑っていたね。


私はその笑顔の意味など、一度も考えた事がなかった。


「ねぇ、なんでいつも笑っているの?」


「君の顔が面白いから。」


「…。」


「あれ?怒ったの?」


「怒ってません。」


「じゃあ、なんで頬が脹れているのかな?」


「私の顔は、元々脹れてるんです!」


いつものたわいのない会話。


じゃれあうように笑ったり、怒ったり


もどかしい恋人同士のように手をつないだり


誰もいないところで、二人そっと唇を重ねたね。


あの時は君が私の前から消える事など、何一つ考えた事はなかった。


君が消えてしまう理由など、あの時の私には何一つわからなかった。


「なぜ、私の手を離したの?」


空に問いかけても、答えなど返ってこない。


「なぜ、私の前から消えてしまったの?」


もっと君の事を知ろうとすればよかった。


「なぜ、最期まで一緒にいさせてくれなかったの。」


一人残されても、最後の…最期の時まで、私は君の傍にいたかったよ。


君の笑った顔が好きだった。


君の笑い声が好きだった。


君の事が大好きだった。


「ずっと…好きだったよ、君の事。」


どうしてあの時に伝えなかったんだろう。


どうしてあの時に伝えられなかったんだろう。


「私は君だけを想い続けるよ。」


ずっと君の事を忘れない。


君の事はきっと忘れられない。


だって…


「一番大切なのは…君だけだから。」


私の心は君だけのものだから。


君以上に好きになれる人なんて、どこにもいないから。


だから…


「私の事…忘れないで。」


三日月の陰で笑う君よ


どうかお願い 私の我が儘を 聞き入れて


最初で最期の 君への我が儘を どうか聞き入れて


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昨日の夜仕事の帰り道、車の窓越しに見つけた三日月。


それを見て、沖田さんの笑った顔を思い出しました。


昨日頭の中にあったのはもっと別のものだったんですが、一晩経ったら最初の出だししか思い出せませんでした(笑)。


私には珍しい(?)沖田さんをイメージしたSSでした。