ブログネタ:自転車、乗ってる?
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最近は天気も悪いし、寒いので自転車には乗っていません。
私の自転車は『桜花』の中でethlinが乗っているのと同じ、オレンジ色の自転車です
。
。しかも2台持っています。両方ともオレンジ色です。
母が自転車を買い換える際、私の自転車を母に譲り、私は新車を買いました。
しかし母は足が悪い事もあり、自転車に乗っていて転んでしまった時に「自転車は引退する」と宣言して、結局譲った自転車は私の手元に戻ってきました。
乗りやすいのは古い方。
スピードが全然違います。
信号ギリギリの時、新車だと絶対に渡りきれない。
どんなに急いで漕いでも、渡れた例がない。
新車の方はサドルが元々低い作りなので跨ぎやすいハズですが、何故か古い方が乗りやすい。
古い方は通勤途中でどぶに落ちたり、パイプに引っかかって転んだり、人をよけようとして勝手に転んだりと色々やりました。
傷もたくさんついてるし、かごも何回も曲げた。
苦楽をともにした方が愛着が湧いて、体に馴染むのかもしれません
。
。春になったらまたたくさん乗りたいです。
今年は山の桜を見に行こうかな
。
。自転車では上がれないから頂上まで押して歩いて、桜並木
を眺めながら走りたい
。
を眺めながら走りたい
。ちなみに山と言っても、住宅街になっているほとんど整備された山です。
緩やかな坂ですが、距離が長すぎて(私は)自転車を漕いで上がるのは無理な山です。
ここから『桜花出張版』です。
『桜花』『桜花出張版』は薄桜鬼の完全二次小説です。
かなりオリジナル色の濃いお話なので、苦手な方は脱出してください
。
。まだ年が明ける前の出来事。
オレンジ色の自転車は、桜花であの人と一緒に主が現れるのを待ち続けています。
2010年、桜花の年内最後の営業日。
無事閉店時間を迎え店内の掃除を終えると、俺はホームセンターで購入した自転車カバーを手にして駐車場へ向かった。
桜花のロゴの入ったバンの側には、鮮やかなオレンジ色の自転車がポツンと佇んでいる。
「お前の主は結局現れなかったな…。」
12月の半ばを過ぎた辺りからずっと、雨と雪を繰り返す悪天候が続いている。
たまに顔を覗かせる晴れ間も気まぐれすぎて、いつ空が泣き出すかわからない状況だ。
「お前はこのままここで越冬だ。」
自転車の側に座り、再度整備を始める。
何度も磨いた…あいつがいつ来てもいいように。
何度も話しかけた…あいつに語りかけるように。
仕上げに錆止めをスプレーし、少し離れて自転車を眺めてみた。
「クッ…ずいぶんとサドルが低いな。」
その低いサドルにモタモタと跨る姿を思い出し、つい笑いがもれた。
「もう少しだけ待ってくれ。絶対にお前を迎えにくる…また笑いながら…この店に来る日が来る。」
そう思いたいのは…
それを一番望んでいるのは…
主を待つ自転車ではなく、俺なのかもしれない。
丁寧に自転車カバーを被せ後ろを振り向くと、そこには山南さんが立っていた。
「山南さんか…声をかけてくれればよかったのによ。」
「自転車と楽しそうに話をしていたからね…ふふっ…声がかけにくかったんだよ。」
楽しそうに笑う山南さんから目を逸らし、軽く挨拶をして横をすり抜ける。
「土方君、くれぐれも31日の夜の約束を忘れないようにね。」
「あぁ…神社で待ち合せだろ?新八と平助が「初詣の後は宴会だ!」って息巻いてたからな。あれだけ煩く騒いでたんだ…忘れねぇよ。」
そのままその場を立ち去ろうとしたが、何故か山南さんが俺の肩を掴み離さない。
「なんだ?山南さん、他に何か用事があるのか?」
「31日の夜は彼女も来る。」
その一言に胸を衝かれた。
「…いつの間に声をかけた?」
動揺を隠すように目を逸らし言葉を吐き出した。
ethlinとはクリスマスの夜に会ったきりだ。
あの時…話らしい話は何一つ出来なかった。
ただ元気でいる姿を見て…あいつの笑顔を見て…俺は安堵を覚えた。
「原田君に声をかけてもらったよ。なおさんと三人でくればいいと思ったけどね、彼女は31日まで仕事らしい。まぁ当然かな…デパートは仕事納めの日だからね。仕事が終ったら一人で待ち合せ場所まで来ると言っていた。なるべくわかりやすい場所にいるようにと言ってもらったけどね…夜は多くの参拝者でごったがえしているだろうね。上手く合流出来ればいいが…」
「…わかった。」
「何がかな?土方君。」
山南さんは相変わらず食えない顔で笑っている。
俺は山南さんの顔を真っ直ぐに睨んだ。
「……必ず見つける。こいつみたいに…ここで来るのをじっと待つんじゃなくて…俺が見つけてやる。じゃないといつまで経っても前へ進めねぇ…。そうだろ?山南さん。」
「そうだよ、歳。」
「それに…じっと待つのは性に合わねぇ。いつまでも後ろ向きで歩いているのもな!」
柔らかく笑う山南さんの肩を軽く叩き、俺は駐車場を後にした。
もうすぐ新しい年が始まる。
今はまだ暗くて寒いトンネルの中でも、いつかは光射す出口にたどり着く。
そのためには前へ進むしかない。
辛く苦しくて、立ち止まったとしても、俺は小さな星の光を求め歩き続ける。